ギリシャは一般的に食のスタンダードは高く、どこに行ってもある程度は美味しいものが食べられるのでどこで食べても大きな失敗はないと思います。アテネは観光客が多いところなので、観光スポットに近い所には観光客のレストランがたくさん立ち並びます。でも私たちが行った中で特に気に入りリピートしてしまったおすすめレストランを紹介します。どちらも観光客向けというよりは、地元の人が気軽に行く、安くて美味しいB級グルメが楽しめるお店です。
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いつもあいてる24 HOURレストラン
ギリシャのファーストフードの代表ともいえるのがスブラキ。ギロとも呼ばれる、炭火焼の肉でチキン、ポーク、ラムなどがあります。そんなスブラキがたっぷり、安く食べられるのがこのレストラン。24 HOUR (to24oro)という名前の通り、24時間開いているお店なんです。
実は、空港からアパートメントに連れて行ってくれたタクシーの運転手が自分がよく行く店だよって紹介してくれたところです。職業柄、夜中にご飯を食べなければならないことがあるのかもしれませんね。ここなら、いつでも開いているし、テイクアウトや配達もしています。カフェのようなカジュアルな雰囲気ですが清潔感があって居心地がいいのです。明るいウエイトレスが陽気に相手をしてくれました。
ここはもう35年も続いている老舗レストランだそうです。スブラキやハンバーガーだけでなく、ギリシャの伝統的な野菜料理や魚料理などメニューが豊富。キッチンカウンターにはガラスケースの中に料理済みのお惣菜も並んでいて、目で見て選ぶこともできます。そして、お値段も良心的でお腹いっぱい食べても1人10ユーロもしません。ギロなどは2.20ユーロという安さです。
2,3人で食べるのなら、ここのスペシャルのスブラキセットがおすすめ。スブラキが10本にフライドポテト、そしてビール2杯またはコカ・コーラの大ボトル(1リットル)がついて12ユーロです。これにギリシャサラダとパンを頼んで3人で分けて食べましたが、お腹いっぱいになりました。
このお店は大通りに面しているのでアクセスもよく、次の日もこのあたりを通りかかった時にちょうどお昼時だったのでランチに入りました。この日私が食べたエビ入りのギロはとても美味しかったし、息子が食べたこのお店の名物ハンバーガーも、魚や野菜の炭火焼も美味しかったそうです。
24 HOUR レストラン (to24oro)
年中無休 24時間営業
最寄り駅:Sygrou-Fix
住所:44 Andrea Sygrou Avenue Athens 11742
マーケットにあるレストラン
アテネのマーケットと言えばフリー・マーケットが有名ですが、そちらはお土産やカジュアルな衣料品、バッグ、アクセサリーなどを主に観光客向けに売っています。地元の人が食料品を買いに行くのは。アティナス(Athinas)通りにあるアテネ中央市場(Athens Central Market)。屋外の野菜果物マーケット、室内の精肉と魚市場に分かれています。生鮮品が主ですが、ギリシャのスパイス、ハーブ、ドライフルーツ、オリーブ、ナッツなどお土産にしてもいいものもあるので、のぞいてみると楽しいものです。
アテネの考古学博物館は街の中心から少し離れているのですが、ここに朝一番で行き展示を数時間見た後、ぶらぶらと街に戻る道のちょうど真ん中あたりにこの市場があります。私は旅先で地元の人が行く市場を見るのが好きなのでここにも立ち寄ろうと計画しました。だいたいどこの街でも市場の周りには地元の人がランチを食べに行くところがあるので、ここにもあるんじゃないかなと期待して。
考古学博物館があるあたりからこの市場にかけてはよく言えば庶民的、悪く言えばちょっと「ラフ」な、治安がよくないかもと思わせる雰囲気のところ。建物が崩れかけていたり、落書きがあちこちに見られます。そんな通りのカジュアルなテイクアウトの店ではフレッシュオレンジジュースが70セントで売っていたので、買って飲んでみました。搾りたてのとっても美味しいもので、観光スポットでは3~4ユーロとられるのと全く同じです。観光客向けの値段と地元の人向けの値段がこんなに違うのかとびっくり。
アテネではキッチン付きのアパートメントに滞在していたので、マーケットで食材を買って料理してもいいかなと思っていたのですが、それには及びませんでした。というのも、魚市場がある室内マーケットの横っちょに小さい食堂がいくつかあり、そこで新鮮な食材を使った食事が安く食べられるからです。
そのうちのひとつには写真付きのメニューが貼ってあったのですが、イカとか魚とかがとってもおいしそうなので、ここでランチを食べようということになりました。お隣の肉・魚市場から仕入れる新鮮な食材をカウンターからも見える炭火焼グリルでおじいさんが焼いています。ギリシャ料理定番のギロ(肉を串に刺してグリルしたもの)もあるので息子はそれをチョイス。大人2人はイカの姿焼きとイワシのグリルを半分ずつ分けました。これにフライドポテト、ギリシャサラダ、パンを頼みました。
イカもイワシも新鮮でただ普通に焼くだけでもおいしいはずなのですが、それに炭火焼の香ばしい香りが加わるとたまりません。あつあつにレモンをかけて、サラダやパンと一緒に平らげました。
食べながら、ふと隣のテーブルを見ると、カニとかエビを食べている人がいて、そっちも美味しそうで心惹かれたのです。
それで、他のものも食べてみたいなーと思い、その翌日はそちら方面に用事もないのに、わざわざ足を伸ばしてマーケットに行きました。まず、魚市場を回ってどんな魚があるか見てみあところ、ランゴスティン(ザリガニ)を見つけました。イギリスではなかなか食べられないので、これが食べたい!と思い昨日と同じレストランに向かいました。
ウエィトレスのお姉さんにランゴスティンはないかと聞いたところ「残念だけど、今日はないのよ。」ということ。「でもね」とお姉さん。
「こうしてはどうかしら。あなたが魚市場に行って食べたいものを買ってくるの。そしたらそれをここで焼いてあげる。」
えっ、そんなことまでしてくれるの?とちょっとびっくりしました。
でもやっぱりランゴスティンが食べたい私は魚市場に行って新鮮そうなのを選んで1キロ買いました。1キロは多すぎるかなとも思ったのですが、魚市場では1キロ単位でいくらと書いてあったので、ギリシャ語もわからないし1キロで買う方が簡単だろうと思ったのです。ランゴスティンは殻が多いので食べる身は結構少ないだろうし。
しかも、1キロで7ユーロしかしないのですから、日本円にして900円です。こんなに安いのだから1キロ買っちゃおうということで、ずっしり思いビニール袋を食堂にもって帰り、お姉さんに手渡しました。
息子はバーガーを頼んだのですが、キッチンを見ているとおじいさんがミンチ肉を混ぜるところから一から手作りで料理しているのが見えました。それを炭火焼でグリルするので、マクドナルドのようにすぐ出てくるわけではないのですが、新鮮でおいしいものが食べられるのです。
ギリシャでは、どこのレストランに行っても、テイクアウトの「ファースト」フードでも、ギロやフライドポテトなどすべて新鮮な食材をその場で料理するので、出てくるまで少し時間がかかるのです。でも、冷凍食品や出来合いのものは使わないので味は一等品です。
しばらくしてグリルから潮の香りと共に香ばしい匂いが漂ってきました。おじいさんが私が買ったランゴスティンを炭火焼グリルで焼いてくれているのです。そして、ついに焼きあがった1キロ分が大きなお皿山盛りにのってきました。とってもいい香り。
殻をむいて身を出してレモンをかけて食べると新鮮なぷりぷりした肉が美味。そして、ちょっとお行儀は悪いけど、頭の部分をちゅうちゅう吸うと濃厚な味がさらに美味。もう、がつがつと2人で平らげていきました。余ったら持ち帰りにしたらいいかと思ってたけど、結局完食。さすがに満腹。
マーケットは平日7時から15時くらいまで
日曜日休み
最寄り駅:地下鉄1,2号線のOmonia駅、1,3号線のMonastiraki駅
まとめ
ギリシャではアテネのほかにもペロポネソス半島やサントリーニ島へ行きました。そしてどこでも食べ物はとても美味しかったのです。それはどんなに安いレストランでも、テイクアウトでも明らかに観光客向けのところでもそうでした。この国は全体的に食べるものに関してはスタンダードが高いと感じました。新鮮な食材が豊富で、地元の人が冷凍や出来合いのものに頼らず、新鮮な食材を一から料理する習慣があるのだろうと思います。
たとえば、少し前まではパリやローマでも美味しいものを安く食べることができたのですが、最近は観光客向けの手抜きレストランが多くなってきたようです。知らずに適当に入ると値段はそこそこなのに味はいまいちのところが多いのです。それに比べてギリシャは(トルコもそうでしたが)まだまだ食のスタンダードが高く、しかも安価です。B級グルメにはうってつけの国で、おすすめです。
アテネ以外で食べた美味しい食べ物も紹介したいのですが、それはまたの機会に。
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