ロンドン市内の移動はどうしていますか?地下鉄、バス、タクシー、徒歩?物価の高いロンドンでは交通費もばかにならないし、慣れない公共交通機関は使いにくいものです。地下鉄だと外が見えないし階段がたくさんあるし、駅から目的地まで結構距離があることもしばしば。それで、私は最近ロンドンの公共レンタサイクルを利用しています。こちらにその利用方法を詳しく説明しましたので参考にしてください。
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ロンドン市内の移動は自転車で
はじめはロンドンのような交通量の多いところでサイクリングするのは危ないのではと思っていましたが、慣れたら平気になりました。ロンドンは平坦な道が多く、道路や自転車の規則もしっかり整備されています。南ヨーロッパ諸国などに比べるとドライバーのマナーも比較的よく、歩行者のために止まってくれたりしてやはり紳士の国?
また、日本と同じ左側通行なので日本人にとっても右折、左折などのときもとっさに慌てることもありません。街中自転車で走る人は多いし、バス/自転車専用レーンや自転車専用ロードもあります。雨が多いロンドンといっても、日本のようにザーザー降りになることは少なく、しとしと降って止むことが多いので、フード付のパーカがあれば大丈夫かもしれません。
日本でママチャリに乗るように気軽に自転車で移動できるので便利だし、ロンドンのレンタサイクルは1日2ポンドで使え、何度でも貸し出し返却ができます。
ロンドンの公共レンタサイクル
ロンドン市の公共レンタサイクルは前市長ボリス・ジョンソンの名前をとって「ボリスバイク」とも呼ばれています。ロンドン観光していると、ネイビーに赤が入った自転車がたくさん並んでいる駐輪場をご覧になったことがありませんか?
この自転車にはSantanderと書いてあります。これはSantanderという銀行がスポンサーになっているからで、少し前まではBarclays 銀行のカラーである明るいブルーで塗られていました。(個人的見解ですが、」今の色合いのほうがイギリスの景観に合うと思うのでよかったと思っています。)
さて、このレンタサイクルですが、1日2ポンド払うだけで使えます。あとは1回30分以内であれば何度使っても料金は発生しません。一度の使用で30分を超えたら使用料金が30分ごとに2ポンドかかります。支払いにはデビットカードまたはクレジットカードが必要で現金は使えません。
市内に自転車が止められているステーションが700箇所以上あって、そのうちのどこからでもレンタルでき、どこにでも返却できます。
ステーションはロンドン市内500メートルおきくらいにあります。街のあちこちにある地図にステーションがどこにあるかが明示されているので貸し出し、返却の際はこれで確認できます。
また、Santander Cyclesのモバイルアプリもあり、これをダウンロードすることで、現在地に近いステーションの検索や自転車の空き状況まで確認することができるのでこれを利用してもいいですね。
自転車を借りるには
自転車を借りるにはステーションについているスクリーンのタッチパネルで手続きします。わかりやすいシンプルな画面なので英語でも大丈夫だと思いますが、不安な場合、Change Language で日本語を選ぶこともできます。このタッチパネルで操作を続け、カードを入れてレンタルします。1台だけでなく数台一緒にレンタルを選択することもできます。
自転車を借りるプロセスを操作していく(かなり何度もOKを押さなければならない)と、カードを入れてくださいという表示が出るので右側のカードスロットにデビットカードまたはクレジットカードを入れて決済します。
そのあと、すぐに自転車を借りたい場合はHire a cycle を選んでください。そうするとステーションからRelease Code (リリースコード)が印刷された紙が出てきます。1から3までの数字を使った5桁のコードですが、これを自転車が駐輪されているスタンドの左側にある番号を押して入力します。
ピッピッピッと言って赤いランプが消えグリーンのランプが点灯したらロック解除ということなので自転車をスタンドから取り出します。もし、ランプが点灯しない場合は故障の場合もあるので、別の自転車で試してみてください。
乗る前の注意事項
乗る前にいちおうブレーキやタイヤの空気圧を確かめてください。
サドルの高さは調節可能で、サドルの下にレバーがあるのでこれをゆるめて調節できます。
自転車はかなり重く頑丈にできていますが荷台などはついておらず、前に荷物を挟むところがあってストラップで固定できます。
ギアは3つで、自動ライトもついているので、暗いときも安心です。
使い終わったら
使い終わったらステーションのスタンドに自転車を入れてください。
グリーンのランプがつくと返却完了です。これがつかないと課金時間が続くということになるのでランプがつくのをしっかり確認してください。
万が一、返却しようとしたステーションにあいているスタンドがない場合は(たまにあります)スクリーンで「あきがない」ということを入力すると無料レンタル時間が15分間伸びます。そのステーションに最寄りの他のステーションの情報があるので、その地図を見て別のステーションを探しましょう。
こういう場合も、アプリでアカウントを作っておくと、どこのステーションが返却可能かがひと目でわかるので便利です。
2回目以降の利用について
2度目以降の利用のときはステーションのスクリーンで再度操作します。
使用したカードを端末に挿入することで次の利用のためのリリースコードが出てくるので、これを使って自転車を再度同じように取り出してください。
あとの手続きは最初と同様で、これを1日で何度でも繰り返すことができます。
Santander Cycle 問い合わせフォーム
なお、レンタサイクルを借りて、自転車が故障していた、身に覚えのない請求が来ていたなどSantander Cyclesレンタサイクルについて問い合わせや不平不満があるときはこちらのリンクから問い合わせることができます。電話もできますが、慣れない英語で話すよりフォームに記入する方が楽だと思います。
自転車交通のルール
イギリスでは自転車は必ず車道または自転車専用道路を通り、歩道を走ることは禁止されています。車道の一番左側のレーンを走りましょう。
基本的には自動車と同じルールなので、たとえば一方通行の道路を逆走するのはNGです。標識をチェックしていたら困ることはないはずです。
バスレーンは自転車で走っても大丈夫ですが、バスが停車しているときは注意して追い越しましょう。
交差点では車の停車線の前に自転車用の停車線が設けられているのでそこに止まってもOKです。
ラウンドアバウト(ロータリー)も自転車で走ることができますが、慣れていないと危ないのでできるだけ避けたほうが無難かもしれません。裏道を走るか、歩行者と一緒に歩道を自転車を押して歩きましょう。
安全面について
ヘルメットは法律では必ず着用しなければならないわけではないのですが、地元のサイクリストはだいたいみんなつけています。かと言って旅行者がレンタサイクルを使うときはヘルメットを使うのは難しいので、レンタルバイクを使っている人はヘルメットをしない人が多いです。
せめて、蛍光色のジャケットやベスト、タスキなどを使ったりしてドライバーからよく見えるようにしたらいいかもしれません。
まとめ
昔に比べ、ロンドンでは最近サイクリストが増えました。サイクリングウエアをきたロードサイクリストだけでなく、普段のお出かけにちょっと自転車を使う人も。
そんな地元の人にまじってレンタサイクルを使う観光客もたくさんいます。
ロンドン市内の観光地やショッピングスポットはそんなに距離はないが、歩いたら結構時間がかかるといった中途半端な場所にあることが多いので、サイクリングで移動するのには最適です。
緑したたるハイドパークなどの公園を風を切って走ったり、普段は目に入らない小さな横道を探検してみたり。
自転車があると、一味違うロンドンを楽しむことができるのでおすすめです。