皇太子ご夫妻の長女愛子さまが7月22日からイギリスのイートン校に留学する予定だということです。イートン・カレッジと言えばイギリス王室メンバーや貴族の子息が行く名門男子校。どうして愛子さまがイートンに?と不思議だったので調べてみました。
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イートン・カレッジ
Eton College
Windsor
Berkshire
SL4 6DW
イートン校(Eton College)といえば英国でも伝統的な名門校として有名です。13歳から18歳の男子のみ全寮制中高一貫の私立パブリックスクールで、ヘンリー6世により1440年に創設されました。ロンドンの西、バークシャー州ウィンザーの田舎に広大な敷地をもち、生徒数は全部で1,300人くらい(1学年で約260人)。
制服は、歴史あるイギリスといえども今時珍しい燕尾服です。黒の燕尾服にウエイストコート(ベスト)、白シャツにピンストライプのズボンといった古風ないでましのリトル・ジェントルマンたちが校舎内を闊歩しています。昔はこれにシルクハットもかぶっていたようですが、さすがにそれは廃止されたようです。
歴代数々の首相はじめ有名人を輩出している学校で英国王室も御用達、ウィリアム王子もハリー(ヘンリー)王子も通った学校です。
ここを卒業した生徒はだいたいケンブリッジ、オックスフォードなどの有名大学へ進みエリートの道を進むのが普通。
卒業生には政治家のディヴィッド・キャメロン、ボリス・ジョンソン、俳優の エディ・レッドメインなどがいます。
「ウィリアム王子のイートン入学時、故ダイアナ妃、チャールズ皇太子、ハリー王子と共に」
気になる学費は年40,671ポンド(約588万円)ということなので、イギリスの私立学校の中でも高いほう、奨学金をもらえる学生も1割ほどいるとはいえ、ほとんどの生徒は裕福な家庭の出身です。
例の制服をそろえるだけでも1000ポンドはかかるというのですから、一般家庭には高値の花といったところでしょう。
イートン校サマーコース
イギリスの学校は大体7月中旬から9月初めまでは夏休みとなり、生徒はいなくなります。イートン校は一足早く6月末には夏休みとなり、リトル・ジェントルマンたちは家に帰ります。
この間イートン校では一般の学生のためにサマースクールを開きますが、その場合は男子だけでなく女子学生にも開放します。外国からの学生も多く参加しますが、イートンには日本からの学生のために特別なコースも用意しているのです。
愛子さまは学習院女子高等科の2年生ですが、イートン校は学習院の学生のためにサマーコースを提供しています。学習院女子中・高等科からの生徒用に用意されている特別な日本人コースはオーストラリアにもあるのですが、愛子さまはイートンを選択。
日本の皇室はイギリスと関係が深く、明治時代以降皇室メンバーはイギリスに留学することが慣例になっています。皇太子や雅子妃もオックスフォード大学に留学したことがあります。
2012年にエリザベス女王の在位60周年に両陛下が招待されて渡英するなど、現在の皇室とも進行が深いということで、イギリスの名門校であるイートン・カレッジをチョイスということなのでしょう。
今年も7月22日から約3週間の日程で学習院女子高等科の2年制と3年制を合わせて約40名が受講するサマーコースに愛子さまも参加。由緒ある校舎内で、イートン・カレッジ専任教員や同行の卒業生から英語やイギリス文化の授業を受けるのです。
カレッジの授業だけでなく、多岐に渡るアクテイヴィティーが用意されており、英国文化の体験学習としてロンドンやポーツマス、オックスフォードなどでフィールドワークや観光をします。自由時間も、グループに分かれて各地観光、ミュージカル鑑賞、ショッピングなどを楽しむことができます。
この、サマーコースの費用はおよそ60万円ほどだそうです。
留学生活
イートン校サマーコースに参加する学生は同校にある寮に泊まります。昨年このプログラムに参加した経験者によると、寮は一人一部屋の個室で、若干狭いものの、机もクローゼットもあって快適ということです。
愛子さまの海外訪問は4歳の時にご両親とオランダを訪問して以来。家族と離れての海外訪問は初めて。学習院の同級生と一緒の留学ということで、飛行機も友達と同じエコノミークラスに乗ることになるでしょうし、宮内庁職員の同行もないのではと思われます。
英語力は相当あると言われる愛子さま、語学の授業で一層ブリティッシュ・イングリッシュの磨きをかけることができるだけでなく、ご両親から離れ海外生活をする貴重な体験となることでしょう。将来は海外訪問や海外からの来賓の応対なども必要となることでしょうから、海外ならではの文化や国際感覚をみにつける、いい機会となるのではないでしょうか。
イートン校を見学
さて、この由緒あるイートン・カレッジ、愛子さまのように留学とまではできなくても、一目見てみたいと思う方もいるかもしれません。そんな方に朗報が。
日程さえ合えば、一般人も校舎内を見学することができるのです。ガイド・ツアーがあって、誰でも参加できます。ウィンザーはロンドンから電車で30分ほど、ロンドン観光のついでに訪れるのもいいでしょう。
イートン校はウィンザー城の近くなので、2か所を組み合わせての観光もできます。
イートン校ヘリテージ・ツアー
5月4日から9月7日まで(2018年度)
金曜日午後2時から4時まで
所要時間:90分
参加料金:10ポンド(プラス予約手数料)家族連れの場合16歳以下は無料
ツアー:回廊、礼拝堂、アッパースクール、カレッジホール、イートン・ライフ・ミュージアム
*6人までのグループのみでそれ以上の団体は参加できません。
イートン校のリトル・ジェントルマンと一緒に記念写真が撮れるかも?
夏休みの7月と8月の間はイートン校の正規学生はいなくなるので注意してください。
まとめ
愛子さまは高校2年生ということで、そろそろ本格的に大学進学を検討する時期に来ています。もちろん学習院大学にはエスカレーターで行けるわけですが、成績優秀な愛子さまは東大進学といううわさもありました。ほかにも眞子さまが卒業し、佳子さまが籍を置く国際基督教大(ICU)も候補だと言われています。
また、母の雅子さまは米国名門ハーバード大学卒業の才媛、皇太子さまも英国オックスフォード大学で水運史を学ぶなど、海外で学ぶことについて理解が深いと思われます。このような皇太子ご夫妻の経験から、愛子さまが海外の大学進学という可能性も検討しているという声もあります。それをふまえれば、この度の留学は大学選びのためにも貴重な経験になりそうです。