サイトアイコン 【英国発】news from nowhere

英ユージェニー王女結婚式ドレスの理由インスタで説明:背中の手術痕見せたかった

Princess Eugenie and Jack Brooksbank

2018年10月12日にイギリスのユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクとの結婚式がウィンザー城で行われました。王女のウエディングドレスは背中が大きくあいていますが、そのデザインを選んだ理由はユージェニー王女が「背中の手術の痕を見せたかったから」なのだそうです。普通、傷跡は隠すものなのにどうしてなのでしょうか?


Contents

ユージェニー王女とは

名前:Eugenie Victoria Helena (ユージェニー・ヴィクトリア・ヘレナ)
生年月日:1990年3月23日(28歳)
出身地:イングランド、ロンドン
続柄:ヨーク侯爵アンドルー王子第2女子(エリザベス2世孫)
家族:父(ヨーク公アンドルー王子)母(セーラ・ファーガソン)姉(ベアトリス)
教育:マールボロ・カレッジ、ニューカッスル大学
インスタグラム:https://www.instagram.com/princesseugenie/?hl=en

ユージェニー・オブ・ヨーク王女(Princess Eugenie of York)はイギリス王室ヨーク公アンドルー王子とセーラ・ファーガソン(1996年に離婚)の次女でエリザベス2世女王の孫、ウィリアム王子とハリー王子のいとこにあたります。2歳年上の姉のベアトリス王女に次ぎ、英国王位継承順位は9番目になります。

大学で英文学、美術史、政治学を専攻した王女は卒業後はオークションハウスで働き、その後ギャラリーでアソシエイト・ディレクターの職に就いています。幼いころからアートが好きだったのだそうです。

ユージェニー王女の結婚式

Embed from Getty Images

ユージェニー王女はかねてより交際していたジャック・ブルックスバンク(Jack Brooksbank)との婚約を2018年1月22日に発表。2人は2010年にスイスのスキー場で出会ったそうです。ジャックは王女より4歳年上の32歳。名門パブリックスクールであるストウ・スクール出身ですが大学には行かず飲食業界で働き始め、今はテキーラブランド、カーサミーゴスのアンバサダーを務めています。

ユージェニー王女とジャックは2018年10月12日ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂で結婚式を行いました。

王女のウエディングドレスはPeter PilottoとChristopher De Vosがデザインしたもので、背中が大きくあいたもの。

写真をよく見ると彼女の背中の真ん中にまっすぐ痕があるのが見えますが、これは彼女が12歳の時に受けた脊椎側弯症の手術の結果なのです。

Embed from Getty Images

脊椎側弯症とは

ユージェニー王女は少女の時から脊椎側弯症(Scoliosis)と闘ってきました。

脊椎側弯症(脊椎側彎症・せきついそくわんしょう)は「 脊柱側彎症」とも言われることもあります。背骨(脊椎)が曲がったりねじれたりする病気で、その多くは原因がわからず特発的に発症します。成長期の子供に多く発症し、特に思春期の女の子に多いものだそうです。湾曲の程度は人によりさまざまですが、その度合いにより姿勢や体形に影響を与えるだけでなく、内臓を圧迫するなどの健康上の問題も生じてきます。

脊椎側弯症は原因もはっきりしないことから、確固とした予防法はなく、今のところ手術が最も効果的な治療法とされています。

ユージェニー王女も12歳の時、ロンドンの王立整形外科病院(Royal National Orthopaedic Hospital)で8時間に及ぶ手術を受けました。このとき矯正のために背中に2本のロッドを挿入しています。それ以来、経過は順調で今に至っているということです。この手術をしたNHS(イギリス国民医療サービス)の医療チームも王女の結婚式に招待されたということです。

インスタでX線写真を公表

ユージェニー王女は6月30日の「国際脊椎側弯症の日」(International Scoliosis Awareness Day)に自らのX線写真をインスタグラムに投稿しました。

これを見ると、背中に12インチ(約30.5cm)の棒が縦に2本入っているのがわかります。左右に各4つずつ見えるものは固定用のスクリューだということです。

ユージェニー王女は自らが治療を受けた王立整形外科病院のパトロンとなり、同病院の患者のためにチャリティー活動を行っています。今はこの病院の新病棟設立のために必要な資金を集める活動に取り組んでいます。

「同じ病気を持つ人たち、特に子供たちに私の写真を見てもらい、手術の効果を知ってほしいと思ったんです。この病院で手術を受けたことで、私のように脊椎側弯症が治るのだということを見てほしかった。」と語っています。

また王女は「美というものがどういうものであるのかの定義は私たち自身が変えることができると思います。人に自らの傷跡を見せることでそれが私にとって特別なものであるということを示したいのです。」と言いました。

ユージェニー王女はこのほかにも、動物の保護チャリティーの「Elephant Family」や若くしてがんと闘う患者を支援する「Teenage Cancer Trust」など数々のチャリティー団体のパトロンを務めています。

ブライズメイドにはジョージ王子とシャーロット王女も

Embed from Getty Images

王室メンバーやセレブが出席

Embed from Getty Images

ハリー王子とメーガンのロイヤルウエディングに比べるとそれほど騒がれなかった結婚ですが、落ち着いた雰囲気で式が執り行われたようです。結婚式には850人が招待されました。エリザベス女王とフィリップ王配、ウィリアム王子とキャサリン妃、ハリー王子とメーガン妃などロイヤルファミリーの主要メンバーのほかにも、ピッパ・ミドルトン夫妻、カーラ&ポピー・デルヴィーニュ姉妹、ナオミ・キャンベル、りヴ・タイラーなどのセレブが出席していました。

まとめ

主だったロイヤルメンバーに比べあまり表に出ないユージェニー王女なので、どういう人なのかあまり知らなかったという人も多いと思います。今年5月に結婚したハリー王子とメーガンの結婚式はBBCで生中継されましたが、ユージェニー王女の結婚式は視聴率があまりないのではという懸念からBBCは中継を断るという事態になりました。けれども、代わりにITVが当日の挙式の様子を生中継し、米国でもTLCが生中継しました。

結婚式には1200人の一般人を招待し、ウィンザー城の周りを馬車でパレードしたこともあり、警備費として約200万ポンド(約2億9500万円)の費用が掛かったということで、イギリス国民からは税金の無駄遣いではと不満の声も多少上がっていました。

それにもかかわらず、ユージェニー王女がウエディングドレスのデザインに込めた思いは大きな共感と称賛を受けていました。王女の「美の定義は自分で変えられるもの」という言葉も印象的でした。

(敬称略)

関連記事

英ロイヤルウエディング総まとめ:ハリーとメーガン結婚式
結婚式の子供ブライズメイドとページボーイ‐ロイヤルウエディング

モバイルバージョンを終了