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アレックス・ファーガソン監督(元マンU)脳出血手術後回復

Alex Furgeson

元マンチェスター・ユナイティッドの名監督であるサー・アレックス・ファーガソンが緊急手術を受けたと言う発表がありました。術後の病状や、過去の業績、ベッカムやロナウドほかのメッセージもご紹介します。


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脳出血で緊急手術

アレックス・ファーガソンは5月5日イギリス時間の朝、チェシャーにある自宅から病院に運ばれ緊急手術を受けました。脳出血のためだということで、手術は無事に成功しましたが、手術後の回復のため集中治療が必要だとのことです。

ファーガソンはイギリス北西部チェシャー州にあるウィルムズローに住んでいて、最寄りのマックルスフィールド病院に運ばれましたが、その後規模の大きいサルフォード・ロイヤル病院に搬送されました。

イギリス時間夜8時にマンチェスター・ユナイティッドが手術の情報を明らかにするとともに「プライバシーを尊重してほしい」と声明を出しました。

ファーガソンの息子であるダレン・ファーガソンはドンカスターFCの監督をしていますが、土曜日のウィガン戦を「家庭の事情」で欠場しています。

プロフィール

アレックス・ファーガソンは当時低迷していたマンチェスター・ユナイティッドをプレミアリーグの強豪に成長させた名監督。1986年~2013年と27年もの間マンUを指導し、プレミアリーグで13回、チャンピオンズリーグで2回の優勝を果たしました。

2011年には彼の監督生活25周年を記念して、マンチェスター・ユナイティッドFCの本拠地オールド・トラフォードのノーススタンドが「サー・アレックス・ファーガソン・スタンド」と命名されています。

その功績を讃えられ、2000年には大英帝国3等勲位(ナイト)を叙勲され「サー」となりました。

名前:アレックス・ファーガソン (Alexander Chapman Ferguson)
生年月日:1941年12月31日(76歳)
出身地:スコットランド、グラスゴー
職業:元サッカー選手(FW)
サッカー監督(マンチェスターユナイテッド、スコットランド代表)

先週マンU観戦

ファーガソンは4月29日オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイティッドとアーセナルに試合を観戦したばかりでした。22年間監督を務めたアーセナルを退任すると決まったヴェンゲル監督にプレゼントを渡し、長い間ライバルチームの監督として戦った仇敵がお互いを祝福する姿をファンに見せてくれました。

ファーガソンはヴェンゲル監督について「彼がアーセナルで残した功績に最大限の敬意を払っている。22年もの間、アーセナルで監督をしたのは彼の才能、プロフェッショナリズム、そして決意があったからで、素晴らしい功績だ。」と述べています。

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ファーガソンはマンチェスター・ユナイティッドの監督から引退したあと、クラブの理事、親善大使としての役割をしていました。

「監督をしていた時は6時起きだったが、今は8時に起きて妻のキャシーと一緒に朝ご飯を食べ(30年間の間できなかったことだ)新聞を読み、ランチに出かける、そんな毎日を楽しんでいる。」と語っていました。

とはいえ、アレックス・ファーガソンは毎日のんびり引退生活を送っているわけではありません。イギリスやアメリカでサッカーについて講演をしたり、マンUの試合を観戦したり精力的に活動を続けており、健康状態も良好であると思われていたのです。

デビッド・ベッカムとの確執

アレックス・ファーガソンはサッカー監督としては戦術を練るよりも規律を重んじるタイプでした。若手の育成には定評があり、ライアン・ギグス、ガリー・ネヴィル、ポール・スコールズ、デビッド・ベッカム、クリスティアーノ・ロナウドなどの名選手を多く育てました。

けれども、チームをまとめるため厳しい指導をすることもあり、当時急激に人気が出ていたデビッド・ベッカムと衝突したことも。試合に負けたことで腹を立てたファーガソン監督が蹴ったスパイクがベッカムの目の上に当たったエピソードもあります。このこともあり2人の関係にはひびが入り、その年ベッカムはレアル・マドリードに移籍するに至ったのです。

けれども、その後2人は和解し、今ではこの「スパイク事件」のことを笑って思い出すようになっているということです。

また、ファーガソンはライバルであるアーセナルのヴェンゲル監督やチェルシーのモウリーニョ監督などと試合で言い争うこともよくありました。しかし、モウリーニョが2007年にチェルシーを解任された時は「彼が去ったのはイングランドサッカー界にとって大きな損失だ。彼を超えるチェルシー監督は現れないだろう。」と讃えています。

サッカーの試合や選手の指導では、時には激しい言動をすることもあったファーガソンですが、それは勝利を得るための激しい情熱ならでは。試合を離れると親しみやすく、情のあるところを見せサッカー関係者に広く尊敬されています。

ICUから一般病棟に

マンチェスターユナイテッドは5月9日、手術後集中治療室(ICU)に入っていたアレックス・ファーガソンが一般病棟に移ったことを発表しました。

クラブの公式サイトで「サー・アレックスは集中医療室から一般病棟に移りリハビリをすることになった。」としています。

イギリスのタブロイド紙によると、アレックス・ファーガソンが手術後意識が回復して初めて口にしたのは「ドンカスターとウィガンの試合はどうなった?」という質問だったと伝えています。ドンカスターは息子のダレン・ファーガソンが率いる3部チームで6日にシーズン最終戦が行われていたのです。

また、彼は5月26日にキエフで行われる予定のチャンピオンリーグ決勝レアル・マドリードとリバプール戦を現地で観戦したいとまでもらしたそう。秘蔵っ子だったクリスティアーノ・ロナウドの姿を観たいというのですが、それまでに回復するかどうかは難しいのではないかと思われます。

まとめ

マンチェスター・ユナイティッドといえばアレックス・ファーガソンなしでは語れないとまで言われた偉業を成し遂げた名監督。

彼を慕う人は多く、体調を気遣う声が次々にあがっています。

一日も早い回復を祈り、また元気な姿を見せてほしいものです。

追記:ファーガソン退院

6月1日にアレックス・ファーガソンが退院といううれしい知らせ。
現在自宅で療養中ということです。
 

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