留学や移住で海外へ行ったばかりのとき、まだ現地の言葉も思うようにしゃべれないので友達もできなく寂しい思いをすることがあると思います。私もイギリスに来たばかりのときは、英語ができなくて困りました。日本では学校で何年も英語を勉強したというのに、実際イギリスに来てみるとイギリス人の言っていることがよく聞き取れず、それにもましてこちらが言いたいことがなかなか言葉になって出てこないのです。
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海外へ行ったばかりのとき:私の場合
私がイギリスに来たときは学生としてだったのですが、他にあまり外国人がいない環境でした。周りはイギリス人ばかりで内輪で仲良くしているのに自分ひとりだけその輪の中に入り込めず、きまずい思いをしました。
英語もできないし、早口の英語でまくしたてるイギリス人の言うことを聞き取るのもままならない毎日だったのです。
でも、そのうちこのままじゃ友達もできないし、英語も上達しない、何とかしなければと思い、試行錯誤してイギリス人の輪の中に入る努力をしました。
その結果、少しずつ友達ができるようになり、今度はその友達の友達と仲良くなり、というように交友関係が広がっていきました。そうすると英語で話さなくてはいけないので英会話力もついてきました。
私はどちらかと言うと人見知りをする方で、自分から進んで人に話しかけたり誘ったりすることはありません。向こうから話しかけられたり誘ってもらうのを待っているほうでしたし、日本ではそれでも友達はたくさんいたんですね。
でも、この時ばかりは思い切ってこれまでの自分の殻から抜け出してみました。
思えば、それもイギリスという異国の地で知らない人ばかりだからできたのかもしれません。これまでと同じ環境にいたら普段の自分と違う行動をなかなか取れないものですから。
だから、あなたが「私には無理」と思っていたとしたら、だまされたと思ってこの方法を試してみてください。
外国人の友達を作る方法
明るく笑顔で、時にはユーモアをまじえて
まず大切なのは「この人、感じがいいな」と思ってもらえるようにすること。
日本人の中には苦手な人も多いのですが、相手の目を見て話すように心がけましょう。どうしても目を見ることに抵抗がある人は相手の目の周辺(おでこあたりとか鼻とか)を見るとか、適度に目線を外して時々目を見るようにしてもいいでしょう。ま
た、話を聞いているときに相づちをうったり話の内容にあったリアクションや表情をするようにすると会話がはずみます。
そして、普段からなるべく明るくふるまい、誰かに会ったら自分から挨拶する、偶然でも人と目があったらニコッと笑うということを心がけましょう。誰かが面白いことを言ったら相手にわかるように笑うこともポイントです。
また、英語が聞き取れなくて何が面白いのかわからないけど他のみんなが笑っているというときも、いちおう笑っておいてもいいかも。反対に何か嫌なことがあってもそれをすぐ顔に出さないということも大切ですが、この辺は日本人が得意とするところかもしれませんね。
イギリス人のユーモア好きは知られていますが、どこの国でもユーモアがある人、面白い人は人気があります。その場の空気を和らげて会話を弾ませるために、自分の欠点や失敗を面白おかしく表現して笑いを誘ってみましょう。
この場合、他の人の欠点をあげつらうのではなく、自分のこと、または自分を含めたグループのことで笑わせるようにしましょうね。例えば自分の英語の間違いでもいいし日本人のステレオタイプ的な行動を面白おかしく伝えるのもいいかもしれません。
会話力は上達します、あせらないで
外国に住み始めたばかりで、その地の言葉がよくわからなくてもあせらないでください。
彼らにとっては生まれたときから話している言葉でも、あなたにとっては外国語なのだから、うまく話せないのは当たり前です。
誰かが早口でしゃべっていて何て言っているのか全然わからなかったら、聞き返したり、もう少しゆっくり話してくれとお願いしてみましょう。
言いたいことはゆっくりでいいので大きな声ではっきり、しっかりと話しましょう。言葉に自信がないからと小さな声で早口にもごもごと話すと余計にわかりづらいものです。
英語の場合、日本人は会話ができないだけで基礎的な文法や語彙の力は中高の学校教育だけでもついている人が多いはずです。
そういう人はある程度慣れてくるとその後の上達は早いので、あせらないで楽観的にとらえましょう。
現地に住んでいるだけで、その地の言葉はこれから上手になっていく一方なんです、下手になっていくことはないでしょうから、未来はバラ色だと思ってください。
誘われたらことわらない
私がイギリスに来たばかりの頃、遠い異国から1人でやってきた私をかわいそうに思ったのか、「お茶を飲みに来ない?」とか「みんなでパブに行こう」とか誘ってくれる人たちがいました。
けれどもその頃の私はそういう場に出かけていっても言葉がわからないし、どうやって振る舞っていいのかも不安だったので何かと口実を作ってことわっていました。そうすると、誘ってくれた人たちはそれが口実なんだなと気がついたようで、もう2度と声をかけてくれませんでした。
そのあとで「あの時行っておけばよかった」と思っても時遅し。せっかくのお誘いがあったときは忙しくても、少しくらい無理をしても行きましょう。
何度か誘いに応じたあとなら、本当に行けないときは何度目かに「行きたいのだけど、今日は都合が悪いの」と断ればいいのです。相手は今回だけは都合が悪いのだなと思い、次の機会に誘ってくれます。
誘われなかったら、自分から友達を作れる場に行く
いつまでも誘われるのを待って受け身でいるばかりだと、友達を作るのに時間がかかるかもしれません。
そんなときは自分から機会を見つけて人と知り合う場に足を運んでみませんか。
私の場合引っ込み思案だったし、日本にいるときは別にそんな努力をしなくても自然に友達はできていたので特に何もしませんでしたが、イギリスにきてからはそれではだめなんだということに気がついていろいろなところに顔を出すようにしてみました。
どういうところに行けばいいのかなど過去記事にも紹介したので参考にしてください。
言葉ができなくても卑屈にならず、自然体で
言葉が思うようにしゃべれないと、ついつい自己嫌悪におちいってしまいがちです。
周りの人からも「この人は何も知らない、子供みたいな人だ」と思われてしまうのではないかと不安に思うこともあるかもしれません。そんな時でも卑屈にならず自然体でのぞみましょう。
私も英語が思うように話せなかったとき、自分というものにも自信がなくなってしまったものです。でも、その地の言葉が上手にしゃべれなくても、あなたはあなた。知識も教養も人生経験もあるオトナです。
少し付き合っていくうちに周りの人もそのことをわかってくれます。自分の意見や感想はできる範囲できちんと伝え、あなたらしく自然にふるまいましょう。
まとめ
せっかく夢を持って海外へ出たのに、友達もいなく寂しい思いをすることはつらいものですよね。
でも、あせらないでくさい。そのうちあなたのことを理解してくれる人がきっとあらわれます。
それまでは、誰にもじゃまされない一人の時間を楽しむのもいいものです。見知らぬ街に行ってみたり、新しいお店やカフェ、美術館や映画に行くのもいいでしょう。
そして、その体験を誰かに話してみてはどうでしょうか。興味を持ってくれたり、次はどこに行ったらいいかアドバイスをくれたりする人が現れるかもしれません。