「イギリスは料理がまずい」というのは定評となっていますが、最近は昔に比べるとかなり改善されてきました。けれどもそれはよりすぐった飲食店とか特におすすめのレストランに限ったことのようで、病院や刑務所などの食事はまだまだスタンダードが低いようです。最近そんなイギリスの刑務所で食事があまりにまずいので暴動が起こったという話まで聞きました。イギリスの刑務所や病院ではどんな食事が出てくるのか、おっかなびっくり写真を載せてみました。
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イギリスの料理はまずい
イギリスの料理は本当にまずいのか、そしてそれはどうしてなのかという理由を説明した記事はこちらに書いているので、参考にしてください。
イギリスの刑務所の食事
刑務所の食事(写真付)
レストランでも当たりはずれがあり、まずいところは本当にまずいというイギリスですから、その刑務所の食事といえばあまり期待できそうもありませんよね。
私はイギリスでは(日本でも)刑務所に入ったことがないので、どんな食事が出てくるのか興味津々ではあります。
それで、先日「イギリスの刑務所の食事がまずいので暴動が起きた」という記事についついひきこまれました。
それによるとイギリスの刑務所の服役囚のうち、食事が美味しいと言う人の割合は29%しかいないのだそうです。
イギリスの刑務所の食事が不味すぎて暴動が起こる。https://t.co/2T3utgKOeW via @viceuk
— ラブリー@news from nowhere (@1ovelynews) October 6, 2019
服役囚がこっそり撮った写真が載っている記事もあります。
写真を撮ったという服役囚は「ドッグフードよりまずい」
「こんなのを食うくらいなら飢え死にした方がましだ」と食事をひどくこきおろしています。
でも公表された写真を見ると、その気持ちがわからないでもありません。
(Source:MEN media)
どろどろのブラウン色の液体状のものにしなびたフライドポテト、フィッシュアンドチップスもぐったり。
3枚目の写真の丸い物体は何かと思いきやミートボールなのだそうです。
この写真が撮影されたウァリントンにあるリズリー刑務所はこのようにコメントしています。
イギリスの刑務所ではどこでも栄養士の管理に基づいた食事を出しており、
服役囚は野菜と果物を提供されています。
ということなので、野菜と果物もついているのでしょうが、この服役囚は嫌いなのかもしれません。
この写真はスマホで撮影したものらしいのですが、実は服役囚によるスマホ使用は禁止されています。
この写真を撮った服役囚は禁止されているスマホを使ってことがバレて、服役期間延長という罰を与えられることになってしまいました。
食事について不平を言うために写真を公表したことで、まずい刑務所飯をもっと長いこと食べ続けなければならない羽目になったのです。
気の毒にというか、自業自得というか。。
イギリスの刑務所の食事とは
イギリスの刑務所の食事は服役囚一人につき、2ポンド(約280円)の予算しか使っていません。
それで、栄養が偏らないように食事を提供するのですから、質も量も十分でない食事になってしまうようです。
ちなみに刑務所の通常メニューはこんな感じ。
朝食:シリアルと牛乳にコーヒーか紅茶
昼食:サンドイッチ、ラップかパスタと果物かポテトチップスかビスケット
夕食:パイ、カレー、魚など
朝食がシリアルだけというのはお腹すきそうですね。
刑務所の食事が原因で暴動が起こる
刑務所の食事についてはまずいということもありますが、量も少ないことでお腹をすかせる服役囚が多く、不満のもととなっています。
数年前には冷たい食事が提供されたことに腹をたてた服役囚が抗議のために柵によじ登って数時間も降りて来なかったという事件がありました。
刑務所の通常スタッフでは手に負えなくなってしまい、特別チームを呼び寄せて対応しなければなりませんでした。
この服役囚が入ってた部屋は刑務所のキッチンから遠い場所にあったため、この人はいつも冷たい食事を食べる羽目になっていたということです。
日頃の恨みがつもりつもってこのような行動となってしまったようで、食べ物の恨みはおそろしいですね。
NHS病院食
イギリスの病院食は無料
イギリスにはNHS国民医療制度があり、誰でも医療を無料で受けられます。
病院に入院しても、入院費がいらないばかりか食事も無料で提供されるのです。
ただ、この病院の食事がまずいと評判なのですが、本当のところはどうなのでしょうか。
ちなみに、イギリスのNHSの患者に供される食事の予算は刑務所の5倍なので、予算的には一人につき1日10ポンド(約1400円)かけているということになります。
イギリスの病院食ってどんなもの?
NHSの病院食についてはあまりよくないところもあるのかもしれませんが、病院によってはいい所もあるはずです。
というのも以前、知り合いが入院していた病院の食事はレストラン並みによかったので、うらやましく思ったことがあるからです。
レストランのメニューのような食事が無料で上げ膳据え膳なんて、私も入院したいと思ったほどです。
とはいえ、病院によってはまずいところもあるようで、病院食についての不満もよく聞きます。
こちらのガーディアン記事に入院患者が寄せた病院食の写真が掲載されているので参考にしてください。
全国の病院の食事の写真が掲載されていて、これなら食べてもいいと思うものから不味そうなものまで様々ですね。
なぜか、麻婆豆腐の日本の病院食まで出ています。
それによると、これは日本の産婦人科での食事で一食につき260円を支払うと書いてあります。
こちらにも病院食の写真が載っています。
「病院の食事を改善しよう!」キャンペーンに集められた写真で、こちらの食事は不味そうなものオンパレードですね。
たくさんある中で、これなら食べたいかもと思うのは一つだけ、サンドイッチとサラダというお粗末さ。
キャンペーン用の写真なので、わざと不味そうなものを集めたのかもしれませんが。
まとめ
イギリスでは、高いレストランの食事でもそう美味しくないこともあるので、病院や刑務所の食事がまずいのは当たり前といえば当たり前かもしれません。
病院については、あたりはずれがあるようで、おいしいところとそうでないところのギャップが大きいようです。
刑務所はコストもあまりかけていないようなので、食事がまずくても仕方がないところもあるのかもしれません。
だいいち、罪を犯した人を罰するための刑務所です。
あまり美味しいものを出したら、長居したくなったり出戻って来る人が増えて困るでしょう。
けれども、せめて暴動が起こらないくらいの食事は出すべきでしょうね。
まあ、私は(たぶん)刑務所のお世話になることはないと思うので他人事ですが。