Last Updated on 2022-05-21 by ラヴリー
ジェイミー・オリヴァーの学校給食改善運動については前記事で紹介しましたが、彼の次の取り組みはソフトドリンク(清涼飲料)に入っている砂糖を減らすという運動です。
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イギリスでの清涼飲料水の摂取量
イギリスでは年間一人あたりにして平均232.9リットルのソフトドリンクを飲んでいる計算になるそうなので、それに含まれる砂糖の量は大きな問題になってきます。コーラなどの発泡性飲料には砂糖がたくさん入っているのですが、その実態を知らない人が案外多いものです。それで知らず知らずのうちに砂糖の摂取量が増え、肥満や糖尿病という結果につながったり虫歯ができる原因にもなります。
清涼飲料に含まれる砂糖の量は?
イギリスで飲まれているドリンクの砂糖の量を多いものからあげると下記の通り。 (BBCニュース)
100mlあたりの砂糖の量が8グラム以上のもの 砂糖の量(グラム)
Old Jamaica Ginger Beer Extra Fiery | 15.7 |
Rockstar Punched Guava | 15.6 |
Old Jamaica Ginger Beer | 15.2 |
Mountain Dew | 13.0 |
Coke Cherry | 11.2 |
Pepsi Cola | 11.0 |
Red Bull | 11.0 |
Monster Origin Energy Drink | 11.0 |
7 Up | 11.0 |
Coca Cola | 10.6 |
Fentiman’s Cherrytree Cola | 10.5 |
Irn Bru | 10.3 |
Cherry 7-Up | 10.0 |
San Pellegrino lemon | 8.9 |
Vimto Regular | 9.1 |
Lucozade Energy Original | 8.7 |
Dr Pepper | 7.2 |
Fanta Orange | 6.9 |
Sprite | 6.6 |
Schweppes Indian Tonic Water | 5.1 |
これを見るとコカ・コーラ 330mlの缶に約35グラムの砂糖が入っているということがわかりますが、これは角砂糖7個分に当たります。
WHO(World Health Organisation 世界保健機関)では平均的な成人が摂取する1日の糖類の量を25グラムにするべきと推奨しているので、コーラを1缶飲んだだけで1日の摂取量を超えてしまうというわけです。
2018年からイギリスで砂糖税導入
各界からのこうした意見をうけて、イギリス政府は2018年の4月から Sugar Tax (砂糖税)を導入すると発表しました。
- 100mlに5グラム以上の砂糖が入っている飲み物の場合1リットルにつき18ペンス (26円)
- 100mlに8グラム以上の砂糖が入っている飲み物の場合 1リットルにつき24ペンス(36円)
なお、果汁100%のジュースや乳成分が多い飲み物にはこの税金はかかりません。
また、砂糖税によって得られる税収は学校のスポーツの費用に充てられるということも明記されています。
砂糖税:外国の例
外国の例を見ると砂糖税を2014年に導入しているメキシコでは1年で12%も飲み物の砂糖分が減ったそうです。ハンガリーでは40%減ったとか。
他にも、これまでデンマーク、フランス、ノルウェイなどの国、アメリカでも一部の州で砂糖税が導入されています。
WHO(世界保健機関)ではすべての国で砂糖税を導入すべきだと推奨しています。この背景には世界的に見ても肥満人口が急激に増えていることがあります。1980年から2014年に肥満人口は倍増し、今では女性の15%、男性の11%が肥満であるとされています。
日本では?
日本では肥満人口が少ないこともあり、こういう税金はあまり検討されないようですね。
とはいえ、自動販売機がいたるところにある日本では夏など喉が乾くのでついのどごしの良い冷たい清涼飲料水を飲みがちだし、ファミリーレストランなどに行くとドリンクバーなるものがあって砂糖がたっぷり入った飲み物を何杯もお代わりする人がいますよね。
日本でも砂糖税導入を考えるときが来るかも?
ジェイミー・オリヴァーのキャンペーン その3
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