イギリスに来て長く暮らしていて、たまに日本の実家に戻ると慣れないことがいろいろあります。慣れないといっても生まれてからずっと20年以上も当たり前のように受け止めていた習慣なのですが「そうだったのよね。」といまさらながらに思うことです。そのうちのひとつに「洗濯物をたたむ」という行為があります。日本にいる人には「それが何?」ってことなのかもしれませんが。
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母の洗濯物
実家の母は毎朝洗濯をして物干し竿に洗濯物を干し、夕方乾いた洗濯物を家の中に入れて洗濯物をたたむという行為をします。それがTシャツから下着、ソックスにいたるまで実に丁寧にたたんでそれをそれぞれの家族のものごと分けて山にして「はい。」って渡してくれるのです。
シャツなどはいわゆる「ブティックたたみ」っていうんでしたっけ、ブティックなどで店頭に並べてあるようなたたみ方です。それをたとえば4人分するのにたぶん30分はかかるのではないかと思われます。
私も時々手伝うのですが、きれいにたたむのが苦手だし、第一どうせすぐ着るのにと思い、自分のはそのままぐしゃっとわしづかみにその辺のかごに入れて置いたりしてしまいます。日本の主婦はこういうことを毎日しているのよねーと感心します。もちろん、一事が万事で洗濯物だけでなく、掃除から料理にいたるまで日本の主婦は実に家事を丁寧に行っていると思います。
イギリスでは?
じゃあ私が(というか、私以外の家族も交代でするのですが)イギリスの自宅でどうしているかというと、乾いた洗濯物を洗濯籠から出して家族3人別々の大きな洗濯袋のようなものにばさっばさっとと分けるだけです。
それを各人が自分の部屋に持っていってその中からシャツ類はそのままハンガーにかけ、アイロンが必要なものは山にしておいてまとめてアイロンをかけます。下着やソックスは袋から出してそのまま使うか、そうでないものはがさっと引き出しに入れます。シャツなどはハンガーにかけたまま干すこともあるのでそれをそのままクローゼットに入れることもあります。ソックスや下着などの小物はピンチつきの洗濯干しハンガー(っていうんですか?)をそのまま室内にいれ、使いたい人がそれから取って使うということも。
まあ、これはユーティリティールームと呼ばれる家事室のようなものがあるからできるのかもしれませんが。この部屋には洗濯機や掃除道具がおいてあり、雨の日には洗濯物が干せる物干しスペースもあります。
イギリス人は洗濯物をたたまない
考えてみるとイギリス人は「洗濯物をたたむ」って言わないんです。それに該当する英語の表現が思いつかないというか。
「たたむ」というのは英語で ‘fold’ ということになるのでしょうが、洗濯物には使わないんじゃないでしょうか。ずぼらな人は私のようなやり方をしていると思いますが、中には何でもかんでもアイロンをかけないと気がすまないという人もいて、こういう人はそれこそシーツやシャツだけでなく、ジーンズやソックス、下着にまでアイロンをかけるそうです。
もしかしたら乾燥機がない家庭で外が雨のときに半乾きの洗濯物を乾かすためにしていた名残かもしれませんが。イギリスは秋冬になると日照時間が短いし雨がよく降るので洗濯物がなかなかからっと乾きません。
手抜き家事のすすめ
さて、ひるがえって日本の場合。実家の母は専業主婦でしたし、今は気楽な独り暮らしで時間がたっぷりありますが、共働き家庭では家事が大変な負担になっていると思います。
特にイギリスに比べ日本では料理にも時間をかけるので、そしておいしいものを食べるのにだけは情熱をかけるのにやぶさかでない私は、別のところで手を抜いてほしいなと思います。
そこで日本にいる皆さんに質問です。
「洗濯物ってたたむ必要があるの?」
イギリスくんだりで日本女性にもあるまじきズボラ生活をしている西洋かぶれの国際結婚妻のつぶやきに反論ある人、感想を聞かせてください。
追記:いいもの見つけた!
This laundry-folding machine will neatly stack a full wash in 4 minutes. pic.twitter.com/H6mIS0FmHV
— Business Insider UK (@BIUK) 2018年3月1日
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