日本から痴漢、セクハラ、性暴行のニュースがあとをたたず、うんざりしていたところ、英ガーディアン紙に「ロンドン地下鉄でアップスカート罪で男性に2000ポンドの罰金」という記事。イギリスにもそういう事件があるんだと思って読み進めると、犯人がどうやら日本人男性だということがわかりました。どんな人でどういう罪に問われたのか調べてみると、他のメディアにも名前や写真入りで紹介されていました。
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「アップスカート」とは?
「アップスカート」と言うのは耳慣れない英語かもしれませんが、「up skirt」という文字通り、スカートの上のこと。主に公衆の場で本人の承諾なしにスカートの下からのぞき込んで画像や動画を撮影することです。
イギリスのスコットランドでは2010年からこれを犯罪としてきましたが、イングランドとウェールズでは2019年1月にこれを犯罪とする法律が可決したばかりです。
この罪で起訴され有罪となると、最高2年の収監刑となるほか、性犯罪加害者リストに名前が載せられます。
スマホ盗撮で逮捕された日本人の名前は?
ガーディアンの記事によると、ロンドン地下鉄ヴィクトリア駅で女性の後ろにかがみこみ、手を伸ばしてスカートの中をスマホカメラで盗撮していた男性が発見されました。
警察が男性のスマホを調べてみると、複数の女性の顔やスカートの中の画像やビデオが保存されていました。
同記事では、この男性がヒロシ・ユアサと言う38歳でロンドンに住んでおり、罰金2000ポンド(約29万円)を課されたと報じています。
ロンドンの地下鉄で女性のスカートの中をスマホカメラで盗撮して捕まったユアサ・ヒロシ(38歳)は複数の女性の写真やビデオを盗撮していたのがわかり、罰金2000ポンドを命じられた。
彼はロンドン在住だと言うが、日本人とは書かれていない。https://t.co/jL8VPDbDXX— ラブリー@news from nowhere (@1ovelynews) 2019年2月1日
タブロイドのデイリーメールは2月1日付の記事で、38歳の日本人男性ユアサヒロシについての詳細を報じています。
ビクトリア駅に近いEbury StreetのBelgravia Courtという100万ポンド以上する豪邸に住んでいる裕福な日本人で来週帰国予定であるということです。
このマンションは2ベッドルームで月の家賃が50万円以上するところなので、かなり裕福な男性だと見受けられます。
この記事では「裕福な日本人」でロンドンの100万ポンドを下らない住宅地に住んでいるが、来週日本に帰国予定とある。https://t.co/hTSCnb12yq
— ラブリー@news from nowhere (@1ovelynews) 2019年2月1日
裁判所でマスクを外すように命じられたユアサヒロシは4月16日での事件に対して無実を訴えましたが、被害者の証言だけでなく、犯罪はCCTVにも記録されており、有罪判決を受けました。
ユアサヒロシはスマホをファクトリーセッティングに戻し返却することを希望しましたが、判事はそれを退けスマホを破壊するように命じました。
BBCでもこの事件が2018年4月に起こったとして報じられています。
ITVの記事によると、ユアサヒロシは被害者に400ポンドの賠償金、170ポンドの被害者追加料金、400ポンドの追訴費用を支払うように裁判所に命じられたということです。
— ラブリー@news from nowhere (@1ovelynews) 2019年2月1日
— ラブリー@news from nowhere (@1ovelynews) 2019年2月1日
海外の反応
This creep Hiroshi Yuasa should get a prison sentence! Is this not sexual assault? @metpoliceuk @TfL I can’t believe he just got a fine! https://t.co/uNAJ3mTCfy
— Aiden Jordan (@aiden_jordan) 2019年2月1日
このヒロシ・ユアサという気色悪い奴は刑務所に送るべきだ!これは性暴行だろ?
罰金で済むなんて信じられない!
スマホカメラの盗撮予防策は日本だけ?
私は海外在住者なので日本で買い物をすると消費税が免税になります。
イギリスで買い物をすると消費税が20%なので、全世界同一価格ポリシーブランドだと日本で買ったほうが安いことがあり、Appleもそう。それで数年前日本に一時帰国した時に自分と息子用にシムフリーiPhoneを買いました。
その時は安く買えてよかったと思っていたのですが、日本のiPhoneはサウンドをサイレント設定にしてもカメラのシャッター音が消せないということが後からわかってとても後悔しました。
iPhoneは世界中どこで買っても同じ作りだと思っていたのですが、日本では盗撮防止のためにすべてのスマホカメラがこういう作りになっているのですね。
イギリスをはじめ海外ではiPhoneを含めてスマホはマナーモードにするとシャッター音はしません。
別にアップスカートするわけじゃないですが、静かな美術館とか子どもの学校でのコンサートとかでスマホ撮影ができないのは不便です。アプリも試してみましたが、きれいな画像が撮れないので使っていません。
思えば、このヒロシ・ユアサという日本人もイギリスでシャッター音のしないスマホを手に入れ、つい試してみたかったのかもしれません。
でも、こういう少数者の悪行のおかげで日本のスマホのシャッター音問題が解決されないというのは迷惑千万じゃないですか。
英語になった日本語「CHIKAN」
この事件はまた、痴漢天国ニッポンの名を海外に知らせる事例となりました。
日本で痴漢が蔓延していることは徐々に外国人にも知られるところとなっており、「CHIKAN」という言葉が「KAROSHI」などと共に英語になるほどです。
日本へ行く旅行者、特に女性訪問者へも痴漢をはじめとするセクハラ、性暴行被害に気を付けるように忠告が出ています。
こういう悪い評判がなくなるように、日本の悪習慣をはやく撲滅させたいものです。