イギリス通貨の種類【2022最新版】単位はポンド(£)とペンス(p) 変更後、旧紙幣や旧貨幣が使えなくなるので注意

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1Pound

Last Updated on 2022-10-19 by ラヴリー

最近イギリスでは新しい紙幣や硬貨が導入され、古いバージョンのものが使えなくなったり、これから使えなくなる予定だったりします。以前のイギリス旅行のときのお金を今度のときに使おうと思ってまだ持っている方、注意してください。ガイドブックなども古いデータが載っていたりするので、こちらで最新の新しい情報を網羅してご紹介します。

Contents

イギリスの通貨について総まとめ

イギリスの通貨単位は?

イギリスの通貨単位は pound ポンド(£)で補助通貨がpence ペンス(p)です。国際通貨コードはGBPですが、たまにSTGが使われることもあります。

「pound」を日本語では「ポンド」と言っていますが、英語での発音は「パウンド」複数形は「パウンズ」となります。「パウンド」の俗称で「quid (クィッド)」ということもあります。複数形は「クィッズ」。パブやマーケットなどくだけたお店で使われるカジュアルな言い方です。

ペンス pence はペニー penny の複数形なので、1ペニーのときだけペニーでそれ以外はペンスを使うことになります。「ペンス」のことを俗に「ピー」ということもあります。たとえば「10 ペンス」の代わりに「テン・ピー」とか。

100ペンスが1ポンドとなります。日本の「150円」のように「1.5ポンド」とか「150ペンス」とか言うことはなく、「1ポンド50ペンス」のような使い方をします。

イギリスでユーロは使えない

ヨーロッパのEU加盟国はフランス、ドイツ、イタリア、スペインなど、ほとんど通貨にユーロ(Euro)を使っていますが、イギリスはEUに加盟したものの、通貨は従来のポンドを使い続けることにしました。

なので、イギリスではユーロは使えません。

イギリスは国民投票でEU離脱が決まりましたが、EU離脱後も、通貨については変わりはないことになります。

ポンドと円の換算レート

ポンドは2015年には195円台だったものが、去年EU離脱の国民投票の後130円台まで下落しました。その後、少しずつ上がり始めていて、円安のためもあり、2022年には160円台となっています。

もちろんこれからも変動が予想されますので、その都度確認が必要です。

最新のポンドと円のレートはこちらでチェックしてください。



イギリスの紙幣の種類

イギリスの紙幣はBank of England (バンク・オブ・イングランド)が発行しています。結構頻繁にモデルチェンジがあり、その都度旧札が使えなくなるので確認の必要があります。

どの紙幣も表に女王の写真が載っていますが、新しいものになるほどお年を召してらっしゃいます。若い頃の写真のものはもう通用しなくなっているので注意してください。紙幣の裏面には種類によって異なる、イギリスの著名人の写真があります。

これまで紙幣は紙でできていましたが、新しい紙幣には「ポリマー」が使われています。これは、紙ではなく合成樹脂(プラスチック)からできていて、水に強く紙の紙幣に比べて長持ちするそうです。洗濯機に入れて洗っても大丈夫という触れ込みですが、実際どうなのか試す度胸が私にはありません。(誰か、試してみたら結果を教えて下さい。)

このポリマー紙幣は、偽造されにくいという利点もあります。透明な「窓」がついていたりしてかなり凝ったお札なので、素人目にも偽造するのは難しそうです。

£50 (フィフティー パウンズ)紙幣

50 pounds

50 pounds back

50ポンドはあまりお目にかかることがない紙幣です。額が大きすぎてあまり使われないんですね。イギリス人は20ポンド以上くらいの額になるとカードで支払いますから。なので、両替するときなどはこの紙幣ばかりでなく20ポンド、10ポンド紙幣も混ぜてもらった方がいいかもしれません。

2011年11月に発行された紙製の紙幣で、新しいポリマー製のお札の発行は2021年末までに流通が始まる予定です。この新紙幣の肖像には、コンピューター科学の先駆者で暗号解読者のアラン・チューリング(1912~1954)が選ばれました。下記はそのイメージです。

New 50 pound note

Bank of England

£20 (ツウェンティー パウンズ)紙幣

20 Pounds

20 Pounds back

20ポンド札はまだ2007年3月発行の紙製のものが使われています。写真はアダム・スミス。

2020年2月に新しいポリマー紙幣が導入されました。当分のあいだ、現行の20ポンド紙幣も並行して使うことができます。

新しい20ポンド紙幣は画家のJMWターナーの肖像画が使われます。下記はそのイメージです。

New 20 pound note

Bank of England

£10(テン パウンズ)紙幣

2000年11月に発行された紙製の10ポンド札はチャールズ・ダーウィンが載っています。

この紙幣は2018年3月1日で使えなくなったので、注意してください。

old 10 pounds

old 10 pounds back

こちらが新しい10ポンド札です。

2017年の9月に新しいポリマー製の10ポンド札が発行されました。こちらにはジェーン・オースティンが載っています。ATMや銀行でもらうお札はすでにすべてこちらになっていますが、お釣りなどで10ポンド札をもらったら必ずこちらの新札かどうかを確かめましょう。

 

10 Pounds

10 Pounds back

£5(ファイブ パウンズ)紙幣

2016年9月に発行された新5ポンド札はポリマー製です。ウィンストン・チャーチルの写真が載っています。

紙製の旧5ポンド札は2017年5月に使えなくなったので、もうほとんど出回っていません。

5Pound

5 Pound

 

注意:紙幣の画像はBank of England サイトからお借りしました。SPECIMEN と書いてあるのは「見本」という意味で、実際の紙幣には書いてありません。

イギリスの硬貨の種類

イギリスの硬貨は紙幣と違い、Royal Mint (ロイヤル・ミント)が製造、発行しています。

£2 (ツー パウンズ)硬貨

2 Pounds coin

2 pounds coin (Royal Mint)

2ポンドコインは1997年に発行されました。シルバーの周りをゴールドが囲むツートーンデザインです。直径2.84cm 重さが12グラムあります。

2ポンド硬貨は1ポンド硬貨に比べればあまり使われませんが、ポケットやお財布が少し軽くなるので便利です。

£1 (ワン パウンド)硬貨

1Pound

1 Pound Coin

1 pound coin (Royal Mint)

新しい1ポンド硬貨は2017年3月に発行されました。
これまでの丸い形から12角形に代わり、色はシルバーをゴールドで囲むツートンになっています。また旧硬貨に比べ少し薄くなり(2.8ミリ)軽く(8.75グラム)なりました。
大きさは一回り大きくなっています。

表はお年を召してらっしゃるエリザベス女王、裏は上記の植物をモチーフにしたデザインになっています。
これはイングランドのバラ、スコットランドのアザミ、ウェールズのネギ、北アイルランドのクローバーです。

これまでの1ポンド硬貨はゴールド一色で丸い形でしたが、直径が2.25cm重さが9.5グラム、厚みが3.15ミリありました。

2017年10月でこの旧1ポンド硬貨が使えなくなりました。
お店などでたまに受け取ってくれることもありますが、法律的には受取を拒否できるようになっています。
銀行に持っていけば窓口で新しい硬貨に替えてもらえます。
私はついこの間バークレイズ銀行に両替に持って行ったときに聞いてみたのですが、両替に期限などはなくいつでも替えてくれるそうです。
けれども、両替のために銀行に行かなければならないのは面倒なので、お釣りをもらうときには気をつけましょう。

Old and new 1 pound coin

左が新1ポンド硬貨、右が旧1ポンド硬貨 (The Sun)

この1ポンド硬貨は曲者で、あとになって古いものがポケットや引き出し、車のダッシュボードから出てきたりするんですね。私も使えなくなる前にと家中を探し回りました。

1ポンド硬貨はロッカーやスーパーや空港などのカート、駐車料金を払う機械などに使われることが多いのですが、新しい硬貨の形を想定していなかったものも多いようで、新ポンド硬貨が使えないところもあります。
イギリスは日本ほど自動販売機が普及していないのですが、それでも自動販売機やロッカー、カートなどの使用の変更が必要でかなりの負担になると報道されていました。

一方、仕様変更するために需要が生まれ、関連産業は潤うかもしれません。
けれどもそこはイギリス。今でも新しいコインが使えないところも多いのです。特に今回の1ポンドデザインは形や厚みなどがかなり違うので仕様変更が簡単にはいかなかったようです。

私はそのため旧1ポンド硬貨を1枚はお財布に入れるようにしています。

50p (フィフティー ペンス)硬貨

By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=45261120

50ペンス硬貨は色はシルバー、直径2.73cm、重さは8グラムと大きめです。

20p(ツウェンティー ペンス)硬貨

 

20ペンス硬貨はシルバーで直径2.14cmと小さいですが、形が7角形で他の硬貨と区別しやすくなっています。

10p(テン ペンス)硬貨

By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=45243653

10ペンス硬貨はシルバーで、直径2.45cm、重さは6.5グラム。

5p(ファイブ ペンス)硬貨

By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=45220673

5ペンス硬貨はシルバーで直径1.8cm、重さは3.25グラムとかなり小さいです。

2p(ツー ペンス)硬貨

By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=45220600

2ペンス硬貨はブロンズ色で直径2.59cm、重さは7.12グラムです。5ペンス硬貨より一回り大きくなっています。

1p(ワン ペニー)硬貨

By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=45219773

1ペニー硬貨はブロンズ色、直径2.3cmで重さ3.56グラムと小さいです。道に落ちていても、もはやだれも拾わないというかわいそうなコインです。1円玉のようなものですね。

古いお金は使えない?

新しい紙幣や硬貨が出回ると一定の期間がすぎると旧通貨は使えなくなります。新札発行から1年以内で旧札が使えなくなるので注意が必要です。お店などでは受け取ってもらえなくなり、一定期間の間は銀行に持っていくと両替してもらえますが、それにも期限があります。

古い紙幣はバンク・オブ・イングランドに持って行ったり、郵送するしか両替方法がなくなります。この方法には期限がないのでかなり古い紙幣でも両替はできますが、わざわざ出向いたり、送料を支払っていては本末転倒ですね。詳しい情報はBank of England サイトにあるので参考にしてください。

スコットランドや北アイルランド紙幣

スコットランドや北アイルランド(アイルランド共和国ではなくイギリスに属する部分)には独自の紙幣があり、それは法的にはイギリス国内どこでも通用します。

けれども、一部のお店などでは受け取ってくれないところもありますので、なるべく現地で使ってしまうかイギリスの普通の通貨に換えることをおすすめします。

なお、北アイルランド以外のアイルランド(共和国)ではユーロを使っているので注意してください。

ポンドへの両替

事前に日本の銀行や空港で両替する

慣れない外国で大金を持ち歩くのは心配なものです。日本でポンドを両替しておきたい人はイギリス到着後すぐに必要となる分だけ両替しておくのがいいでしょう。

イギリスでは小額の買い物でもカードを使うことができるので、多額の現金は必要ないかもしれません。小さいカフェなどでは現金しか使えないところもまれにあるので、ある程度のキャッシュは持っておいたほうがいいでしょう。

両替するときにはあまり大きな額の紙幣に換えないことをおすすめします。例えば、50ポンド紙幣は使いにくいので20ポンド以下の紙幣と硬貨をもらうようにしましょう。

イギリス国内で両替する

イギリス国内でも空港や銀行、郵便局、両替所で両替をすることができます。レートは様々なので確認するようにしてください。手数料が必要ないところも多いですが、レートに何%か上乗せされていて、大金を両替する場合はかなり額が変わってくるので、その都度確認しましょう。

一般的には空港やホテルより銀行や両替所のほうがレートがいい傾向にあります。空港やスーパーのカートは1ポンド硬貨が必要なことが多いので、1ポンド硬貨を1枚は持っておくことをおすすめします。

イギリスのチップ

チップに関しては厳密なルールはなく、サービスが良かったと感じた時だけ支払えばいいでしょう。とはいえカジュアルなカフェやパブではあまりチップを支払うことはありません。

レストランでビル(勘定)にサービス料(Service Charge)が含まれているかどうか確認し、含まれていなければ10%程度を上乗せするのが普通です。カードで支払う場合はその分だけ多めに支払うと伝えればいいし、チップの分だけキャッシュを渡してもいいでしょう。

イギリスのATM

イギリスには現金をおろすことができるATMが至る所にあります。銀行の内外、町の中、大きなお店の中など。ATMは365日24時間使え、(故障中以外は)閉まっていることはありません。

外国でキャッシングができるクレジットカード(VISA、MasterCard)を持っている人はイギリスのATMでイギリスのポンドを引き落とすことができます。キャッシングというのはクレジットカードを使って現地の現金を引き出すことです。金利が年率で18%程度かかりますが、1か月後に返済するのなら月に1.5%程度です。つまり、1万円をキャッシングすると約150円金利がかかるということになります。とはいえ、為替レートもその都度変わってくるので正確な換算は難しくなります。

イギリスで使えるクレジットカード

イギリスではクレジットカードやデビットカードがほとんどのところで使えます。キャッシュしか使えないのは小さなカフェやマーケットくらいです。スーパー、パブ、レストラン、ショップ、郵便局、駅や地下鉄のチケット、ミュージアムや劇場など殆どのところでクレジットカード、またはデビットカードが使えます。

クレジットカードはVISAとMasterCardならどこでも使えますが、アメリカン・エキスプレスやJCBは時々使えないお店があります。VISAカードかMaster カードを1枚は持っておくことをおすすめします。万が一使えないときのために種類が異なるカード(VisaとMasterとか)を複数持っていたら安心です。

プリペイドカード

最近はマネパカード(Manepa Card)のようなプリペイドカードを使って外貨引き落としをすることができます。日本で円からポンドに両替しておいて空港でポンドのキャッシュを受け取ることもできます。また、海外のATMで現地通貨を引き出したり、買い物をするときにも使えます。

マネパカードはクレジットカードに比べても為替率・手数料ともお得なのでおすすめです。会費も無料で使い勝手がいいので、私は最近もっぱらこのカードを愛用しています。

このようなカードを作っておくと便利なので検討してみてはどうでしょうか。

詳細は下記にまとめたので、参考にしてみてください。

マネパカード:おすすめ海外プリペイドカードのメリットとお得な使い方



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コメント

  1. P より:

    2019/03の情報です。
    Bank of EnglandのWithdrawn banknotesのページに掲載されている、
    £10 Series Vのお札は、三菱UFJ銀行本店1階のワールドカレンシーショップで日本円に交換できました。
    £50 Series E のお札は、三菱UFJ銀行本店1階のワールドカレンシーショップでは交換できませんでしたが、SMBC信託銀行 有楽町マリオン外貨両替コーナーで日本円に交換できました。
    ご参考まで。

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