Last Updated on 2019-10-10 by ラヴリー
イギリスにいると日本人から留学の相談をよく受けます。今回は高校生と大学生が夏休みを利用して1か月語学留学したいという相談にのりました。結論を言うと、今は円高ポンド安でイギリスへの留学が「おすすめ」です。ブレグジットのごたごたで敬遠されていたのですが、ここにきて日本からイギリスへの留学についてはいい条件がそろいました。その理由と共に1か月の留学のおよその費用や具体的にどうやって手続きをしたらいいのかを説明します。
Contents
日本からイギリスへの留学がおススメな理由
夏休みを利用しての数週間から1か月ほどの語学留学は高校生や大学生に人気です。特にイギリスは夏季は気候に恵まれ過ごしやすいほか、ヨーロッパ大陸にも近いのが魅力。暑い日本の国から逃れてイギリスで英語の勉強をしてついでにフランスなどヨーロッパ旅行を楽しみたいという人にはうってつけ。
昨今ロンドンは治安が多少悪くなってきたとはいえ、イギリスの地方に行くとまだまだ平和でのどかな街ばかり。自然や景観が美しく、長い歴史を持つ地方都市での留学なら安心。
ポンドが安いので費用が安くつく
ここにきて円高ポンド安が進んでいます。2019年5月30日の時点で1ポンドは137円くらい。一昔前は1ポンド250円だったなんて信じられません。
2016年のEU離脱国民投票でブレグジットが決まりポンドは140円以下に急落しましたが、その後だんだん上がってきて、2018年の夏は148円に回復していたのですよ。それがブレグジットの混迷で先行き不透明ということでポンドがまた一挙に下がってしまいました。
夏季の円・ポンド為替率で言うと大体こんな感じ。
2015年 193円
2016年 136円
2017年 145円
2018年 148円
2019年 137円
為替相場がぴんと来ない人はこう考えてみてください。イギリスでちょっとしたランチを食べると10ポンドはかかりますが、それを日本円で払う場合2000円かかっていたのが今なら1400円以下ですむということです。
なので、今この時点で日本からイギリスに旅行や留学で来ると、円高によるメリットを十分に享受できるということになります。留学費用は額が大きいのでかなり違ってきますよね。
ブレグジットは10月まで延期
ブレグジット(Brexit)と呼ばれるイギリスのEU離脱は2019年3月29日に行われる予定でしたが、離脱交渉案合意が難航して実現しませんでした。イギリスとEU(欧州連合)は2019年10月31日までEU離脱を延期することに合意しました。
この間にブレグジットに関する今後の方針を決める必要があるのですが、メイ首相の合意案は承認されないままとなり、退任が決まりました。メイ首相の後任は6月に選ばれる予定ですが、誰が首相になったとしてもブレグジットに関する混迷は続くでしょう。
3月からこのかた、イギリスがEUを離脱するのか、するのならいつになるのか不透明な状態が続き、イギリス内外では混乱が続いてました。毎年夏には南欧などにホリデーに出かけるイギリス人にとってブレグジットが実現するのかどうかわからないままでは旅行の予約もできなかったのです。ブレグジット、特に合意なしでEU離脱ということになると様々な混乱が予想されていたからです。
けれどもEU離脱が少なくとも今年秋まで延期されるという発表があってから、一気に夏のホリデー予約が増えました。
今年の夏に旅行や留学でイギリスに来る人もイギリスから出る人もとりあえずは今まで通りスムーズにいきそうです。来年の夏がどのようになっているのかは今のところは全くわかりません。
イギリスへの留学費用1か月でいくら?
それでは留学費用はいくらになるのでしょうか。
選ぶコースの種類、滞在先、生活レベルなどによって全く異なってきますが、ざっくりとした費用を知りたいですよね。
1か月(4週間)滞在するとして、留学費用のトータルは25万円から50万円くらいだと思います。内訳は下記の通り。
渡航費:7万円~20万円(航空券往復)
滞在費:5万円~10万円(1週間約100ポンドで計算)
生活費:5万円~10万円(食費、光熱費、交通費、保険)
学費 : 8万円~20万円(4週間600ポンド~)
上限はきりがないところがありますが、最低でもこれくらいは覚悟しておいた方がいいですね。上記には旅行やレジャーなどの娯楽費は含まれていないので、留学先でめいっぱい楽しみたい人はもっとお金が必要になるということを忘れないでください。
留学費用はどうする?
留学する際に必要なお金は「マネパカード」というプリペイドカードを使うのが便利です。
クレジットカードが持てない学生でも発行でき、現地のATMで現地通貨を引き出したり、カードでそのまま買い物したりできます。
日本から保護者が日本円でオンライン入金することができるので、出発後にお金が足りなくなった場合も追加でお金を送ることができて重宝します。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
留学の手続きはどうするのか
- 英語学校を選んで比較する
- 希望学校、留学期間、コース、滞在先などを決める
- 学校に手紙を書いて申請する(この時滞在先についても相談)
- 学校から受け入れOKの返事が来たら滞在先を決める
- 学校に費用を送る
- 航空券を買う
こちらについても簡単に説明します。
英語学校を選んで比較する
まずはリサーチ。様々な英語学校のサイトを見て比べてみましょう。
「English Summer Course UK」などで検索してみると様々な学校の情報が載っています。まずはそれをざっと見て大体の情報がわかったら、具体的に条件を絞って選びましょう。
とりあえずはどこで勉強したいのか、希望学校、留学期間、コース、滞在先などを決める必要があります。
学校に手紙を書いて申請する
自分が行きたい学校とコースが見つかったら問い合わせフォームから申し込むか、e-mailでコースに入りたいと手紙を書きましょう。
問い合わせフォームならそれに合わせて答えればいいですが、メールを送る場合は最低下記の情報が必要になります。
- 個人情報:名前、メールアドレス、住所、電話番号、年齢(生年月日)、性別
- 希望など:学校名、コース名、留学期間、滞在先が決まっているかどうか
滞在先が決まってない場合はこの時点で学校に相談するといいです。学校側から寮やホームステイなど滞在先を提供してくれるところが多いので、自分の希望(寮かホームステイか、自炊か食事付かなど)を添えて伝えましょう。
滞在先を決める
学校から受け入れOKの返事が来たら、滞在先を決めましょう。学校から紹介された寮やホームステイの中から選んでもいいし、イギリスに知り合いがいるのならその人に相談してみてもいいですね。
留学先の学校の近くの民間アパートメントや家を誰かとシェアして住むという方法もあります。寮やホームステイ、シェアハウスなどにもいろいろタイプがあるし、どの滞在先にもメリット、デメリットがあります。
おすすめはどういうところですかと聞かれることもありますが、これは個人の好みになるので一概には言えません。自分でいろいろリサーチしてみて自分に合った滞在先を決めましょう。
留学費用を支払う
個人留学でイギリスの学校に直接申し込む場合は学校に直接留学費用を支払う必要があります。支払い方法は各学校やコースによるのでその案内に従ってください。
通常は日本からクレジットカードで支払ったり、指定されたイギリスの銀行口座に銀行振込することになります。クレジットカードの場合は通常の買い物と同じなので説明は不要ですね。銀行振り込みの場合は海外送金をすることになります。
銀行からの海外送金は手数料や為替率などで高くつくことも多いので、大金を振り込む場合は手数料も馬鹿になりません。支払うポンドの額に対してトータルで日本円にしていくら振り込むことになるのかシミュレーションしてから一番安い方法で送金するようにしましょう。
私のこれまでの経験から言って海外送金なら Transferwise (トランスファーワイズ) が一番おすすめです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
航空券を買う
航空券は高い買い物ですが、エージェントやサイトによって価格にかなり違いが出てきます。なるべく安い航空券を買うにはどうしたらいいのでしょうか。
HIS系列のサプライスでは最低価格保証をしていて、他サイトより高ければ差額を返金してくれます。
また、日本からイギリスに行く場合ロンドンのヒースロー空港を利用することが多いですが、直行便は値段が高めです。
地方都市に留学する場合はかならずしもロンドン発着の日本直行便でなくてもかまいません。マンチェスター、バーミンガム、エジンバラなど地方の空港に飛ぶ便も合わせて確認してください。
パリやアムステルダムなどヨーロッパの空港経由で買うと航空券が安く買えることもあります。留学先から便利な空港はどこかを把握したら、いろいろなルートで航空券を比較してみましょう。
自分で選ぶのは不安な場合は留学エージェントを利用
ここまで書いてきましたが、留学が初めての人やそもそも英語が苦手だったら自分で調べてもわけがわからないと思う人もいるかもしれません。
そういう時は日本に数ある留学エージェントを利用するといいでしょう。日本語で相談できると安心ですし、リサーチも効率的です。
留学エージェントには様々なところがあるのでそれぞれのサイトを見てみて自分に一番合ったところを選んでください。