イギリスのスーパー「コープ」賞味期限切れの食品を15円で販売:食料廃棄問題解消のため

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Coop

Last Updated on 2018-02-21 by ラヴリー

世界には飢餓がなくならない国がある一方で、先進国では大量の食料が廃棄されています。この問題に取り組むため、イギリスのスーパーマーケット「コープ」では賞味期限切れの食品を一律10ペンス(約15円)で売り出す試みをはじめました。

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コープスーパーマーケット

「コープ」co-operative food スーパーマーケットは日本では「生協」という名前で知られていますね。イギリスのコープは全国に2,500店鋪を持つチェーンです。通常のスーパーマーケットチェーンと異なり、会員が経営に参加し、社会貢献、環境活動に力を入れていて、食料廃棄問題にも長く取り組んでいます。

イギリスでは、全国で年間に1500万トンの食料を無駄にしていると言われています。これは金額にして160億ポンドに達し、1家族あたり年間700ポンド(約106,000円)に相当します。このほとんどのものは家庭内で廃棄されている食料で、スーパーマーケットで廃棄される食料は、2013年で全体の1.3%にしかすぎなかったそうです。(コープ調べ)

コープではこれまでも、食料廃棄問題に取り組んでおり、商品の梱包や保管方法を工夫して食品の賞味期間を長くしたり、消費期限が近づいた商品を値下げして売ったり、余剰商品をチャリティー団体に寄付したりしてきました。

賞味期限切れの食品を15円で販売

そして、更にこの問題の解決に取り組むため、東イングランドの125の店鋪で、賞味期限が切れた食品を10ペンスで売る試みをはじめました。対象となるのは「賞味期限」(best before date)が切れたもので、「消費期限」(sell by date)が表示される肉や魚などの生鮮食品をのぞきます。豆などの缶詰、パスタや米などの乾燥食品、お菓子やシリアルなどが対象です。

コープはその理由を「利益は度外視でやっています。食料廃棄を減らすのが目的です。」と述べています。この取り組みによって、コープでは年間5万点にも及ぶ食品が廃棄されずに済むそうです。

10ペンスで売り出した商品は1時間以内に売り切れ、お客さんは賞味期限が少々切れていても全く問題がないと言っています。「賞味期限」というのは「消費期限」とは異なり、美味しく食べられる期限を示したものなので、それを多少過ぎた食品を食べても安全性には問題がないとされています。

私も10ペンスでパスタが買えるのなら、買ってみたいので、コープはこの試みを全国展開してほしいなと思います。また、他のスーパーでも同じような取り組みをしたらもっといいですね。でも、スーパーよりも家庭内で無駄にされる食料のほうが断然多いということは、そうして安く買った食料が家庭内で無駄にされるという顛末になるのかもしれません。

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