ケイトリン・オオハシ体操選手(UCLA大学)Katelyn Ohashi

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Katelyn Ohashi

全米大学生体操競技大会でUCLA大学のケイトリン・オオハシ(Katelyn Ohashi)の床演技が今年10点満点を獲得し、話題になっています。その名からもうかがえるようにオオハシ選手は日本とドイツ系4世の米国人で去年、全米大学生体操競技大会の床でチャンピオンになりました。今年、さらに磨きをかけ10点満点にふさわしい素晴らしい演技を見せた動画と共に彼女がどんな選手なのかをご紹介します。


プロフィール

Embed from Getty Images 2018年

フルネーム:Katelyn Michelle Ohashi

生年月日:1997年4月12日 (年齢 21歳)

出生地:シアトル(ワシントン州)

身長:151 cm

両親:リチャード、ダイアナ(Richard and Diana Ohashi)

兄弟:兄が3人(Ryan, Kyle and Kalen)

専攻:ジェンダー学

趣味:ライティング、詩、写真、ショッピング、ビーチ、瞑想

好きな音楽:Jorja Smith ‘Goodbyes’, ‘Tomorrow’, ‘Lifeboats (Freestyle)’, ‘Don’t Watch Me Cry’

活動:ホームレス・シェルター

憧れのスポーツマン:モハメド・アリ

ケイトリン・オオハシは日本とドイツ系の米国人ですが、両親が3世であるということです。ケイトリン自身は未だに両国を訪れたことがないそうです。

選手歴

Embed from Getty Images 2017年

ケイトリン・オオハシは体操のアメリカ代表チームメンバーとして活躍していました。一時はオリンピックを目指していたほどでしたが、背中の骨折と両肩の負傷のため、一度は完全に体操をやめていました。

けれども2015年にUCLA大学で再び体操を始めて体操への情熱が再燃したとのこと。復帰してからのケイトリンはめきめきと才能を表し、UCLA大学チームをけん引していきます。

2010 Cover Girl Classic 床と総合2位

2010 アメリカンカップ床と総合2位

2011‐12 City of Jesolo トロフィーで金メダル4、銀、ブロンズを獲得

2013 AT&T アメリカンカップ チャンピオン

2016 Pac-12 大学スポーツカンファレンス フレッシュマン(Freshman of the Week)4回

2017‐18 Pac-12 大学スポーツカンファレンス スペシャリスト(Specialist of the Week)4回

2018 Pac-12 大学スポーツカンファレンス スペシャリスト

2018 NCAA 全米大学体育協会体操床チャンピオン

2018 NCAA 全米大学体育協会体操チームチャンピオン

2019年全米大学生体操競技大会演技(動画)

2019年1月12に行われた全米大学生体操競技大会でケイトリンは会場を釘付けにする床演技を披露しました。マイケル・ジャクソン、ティナ・ターナー、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのR&B調の音楽に合わせ、1分半にわたって生き生きとしたパフォーマンスを見せました。

楽しそうに演技をする彼女の息をのむようなパフォーマンスに10点満点が与えられ、その演技によってUCLAの女子体操チームは見事優勝を勝ち取りました。

ケイトリン・オオハシの演技を映した動画はインターネット上でも大きな話題を呼び「10点でも足りないくらいだ」と絶賛されています。

体のコンプレックスを克服

女子体操というと、かつてのロシアや東欧の少女たちのようなマッチ棒の人形のような体格を思い浮かべます。けれども、ケイトリン・オオハシの体格は成熟した大人の女性の身体であることがとても自然にうつります。足の形などもどちらかというと日本人体系にあるような太さや形であることに親近感を持ってしまいます。

やせぎすの体でなくてもあんなに軽やかにジャンプしたり空中に舞ったりすることができて、とても美しいと感じます。今、思えば昔よく見ていたような細身の体操選手はかなり無理をしてダイエットをしていたのですね。拒食症になって体を壊してしまった選手も少なくないそうです。そういうしがらみから解放されたケイトリンの体は本当にすてき。

けれども、実はケイトリン・オオハシはかつて自分の体にコンプレックスを持っていたということを告白しています。「big」(デブ)と呼ばれ、自分でもそう思い込んで悩んでいたのだそう。その上、原因がわからないあざが体のあちこちできる肌にも悩んでいるということです。ボディ・シェイミングと呼ばれる、自分の体に対する劣等感はだれしも持つものですが、体操選手としてスポットライトを浴びるケイトリンにとってそれはより大きなプレッシャーとなってしまっていたと語っています。そして、ケイトリンは背中と両肩に大けがをしたこともあり、一時は体操をあきらめたのです。

けれども、UCLA大学に入って体操部で新たな指導者や仲間に会って彼女はプレッシャーを克服しました。そこでは選手たちは体操を楽しみ、あるがままの自分自身を、そして自分の体をいとおしみ、情熱をもって演技をすることを目標としていたからです。ケイトリンは再び体操への情熱を再燃させて夢中になることができました。

彼女は体操選手や、女性一般が持つ体のコンプレックスについての問題を取り上げ、声をあげています。コーチにオリンピックに出るために減量するように言われたため20歳で命を落としてしまった女性体操選手の話を例に語り、周りのプレッシャーに押されて無理な減量をする危険性を指摘。詩を書くのが好きな彼女はボディ・シェイミングについての作品も手掛けていて、そういった詩のコレクションを出版する夢も持っているのです。

また、大学でジェンダー学を専攻している彼女は卒業後、ドメスティックバイオレンス(家庭内暴行)の被害問題に取り組む仕事をしていきたいと語っています。被害者が安全に暮らせる場所や通常の生活に戻るためのプログラムを提供するのが目標だと。

まとめ

ケイトリン・オオハシの演技を見て感じるのは彼女が本当に体操を楽しんでやっているところ。そして、自分に対する自信が満ち溢れているところ。「ありのままの私を見て」「演技を楽しんでいる私を見て」と言っているような微笑み。見る人をもつい笑顔にさせてしまい、そしてその素晴らしくスリリングな技で息をのませてしまう。

才能があるのはもちろんですが、決してまっすぐ成功の道を歩んできたわけではなく、一時は体への劣等感に悩み、けがをして体操をあきらめたのちに復帰したという経歴が彼女の精神的な強さと成熟度に表れているのでしょう。体操界におけるこれからの活躍を期待するとともに、ボディ・シェイミングに取り組む運動をも続けていってほしいと願います。

(敬称略)

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