パリ旅行は危険?スリ犯罪対策用服装、持ち物、治安注意事項

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Last Updated on 2019-12-04 by ラヴリー

パリはスリやひったくりが多いとは聞いていましたが、イギリスに長く住んでいて旅行慣れしている私は安全な日本から来た観光客とは違うから大丈夫と思っていました。実際、これまで何度もパリに来ていて危ない目に遭ったことは一度もなかったので、まさか私がその被害にあうとは思いもしなかったのですが、今回その「まさか」を経験してしまいました。私自身の事例と、同じような経験をしないための注意事項についてお話します。

Contents

私のスリ体験記

私が被害に遭ったのはパリ市内のメトロ(地下鉄)の電車内です。夕方6時半ごろ1人でメトロに乗りました。ホテルに向かう途中だったので、トロリーケースを持ち斜めがけのバッグに貴重品を入れていました。電車内は混んでいて、私はドア付近に立っており、トロリーケースを置く場所や揺れる電車内でつかまるための手すりを探すことに気を取られていました。

斜めがけのバッグにはファスナーがついていたのですが、真ん中にオープンコンパートメントがあり、私はそこにiPhoneを入れていたのです。地下鉄を降りたときにふと確かめるとそのiPhoneがないことに気が付きました。バッグのファスナー付きコンパートメントの中に入れていた財布やパスポートなどは無事でした。後で考えてみたら、そういえば斜め後ろに立っていた男性が何となく変な動きをしていたような気がします。混んだ電車内で私がトロリーケースを持っていたのでその人はそれが邪魔なため、姿勢を変えているのかなと思っていたのですが、後で考えるとその人がスリだったのかもしれません。

パリの犯罪被害実情

在仏日本大使館の2018年邦人犯罪被害事例によると大使館領事部に届けられた日本人犯罪被害件数が2018年合計で497件ということです。これは大使館へ報告された事件だけなので、実際の被害件数はもっと多いでしょう。実際私も大使館には届けでていません。

報告された日本人被害者の497件の犯罪の内訳はスリが284件、置引きが147件、ひったくりが29件となっています。スリが半分以上を占めているわけですが、強盗も6件、空き巣などの侵入犯も13件起きています。

パリの被害事例

私の他にも様々な被害事例が報告されています。

  • 駅構内に入ろうとした際、男女2人に囲まれた。振り払おうとしたが、カバンをひったくられた。
  • 駅構内で電車を待っている際、スーツケースの上に置いていたカバンを盗まれた。
  • 空港からタクシーでパリ市内に向かう際、渋滞で停車したときに窓ガラスを割られ、カバンを強奪された。
  • 夫婦と子供2人で旅行中、オペラ駅構内で母親に対して女性が話しかけてきた。父親が対応したしようとしたが、背後から別の女性がショルダーバッグを持ち去った。
  • ルーブル美術館付近で、男性から写真を撮って欲しいと頼まれた。写真を撮るために荷物を置いていたが、撮り終わったらバッグが盗まれていた。
  • ヴァンドーム広場付近でヘルメットをかぶった人物に斜めがけしていたショルダーバッグを引きちぎられ、ひったくられた。犯人はバイクに乗ったもう一人の人物と逃走した。
  • オペラ通りのスターバックスで、男性から道を尋ねられた。男性が見せる地図を広げて説明したが、店を出る際足元に置いていたリュックが盗まれていることに気づいた。

どこで被害に遭うの?

日本大使館の報告書によると、去年報告のあったパリでの犯罪発生場所は地下鉄車内や駅構内が127件と一番多く、全体の約26%となっています。

次に多かったのがオペラ座界隈、そしてその他の路上です。

また、ルーブル・オルセー美術館界隈、凱旋門・シャンゼリゼ通り界隈、RERのB線も犯罪発生が多い場所としてあげられています。

どこでも犯罪被害にあう可能性はあるのですが、上記の場所では特に気を付ける必要がありそうです。

他にも犯罪が多いエリアとしてあげられるのはパリ北東部の18,19,20区です。

どんな人に気を付けるべき?

犯罪者というと若い、または中年の男性という先入観がありますが、そういう人ばかりではありません。

一見無害に見える人でも老若男女問わず犯罪を行うことがあるので注意が必要です。

子供や老人、家族連れだからと言って例外ではありません。中には、子供を利用してスリやひったくりを行う常習犯もいるそうです。

どうしたら被害に遭わないか

犯罪被害というものは自分が経験しないうちは、何となく自分だけは大丈夫と思ってしまうものですが、その安心感が命取りなんだということが今回の自分の経験で身に沁みました。

それでは、スリやひったくりの被害に遭わないためにはどうしたらいいのでしょうか。予防策はいろいろあるので、私のような目に遭わないためにぜひ参考にしてください。

不必要なものは持たない

パリを観光するときには不必要なものは持たないのが原則です。日本と違いカードを使えるところが多いので、たくさんのキャッシュを持つ必要はありません。

クレジットカードやデビットカード、銀行のカードも必要のないものは持ち歩かず、ホテルの貴重品入れなどに保管しましょう。

日本で普段使っているバッグやお財布をそのままパリに持ってきて、日本の運転免許証や自宅のキーまで入れっぱなしというのは論外です。旅行前にお財布を整理して、日本でしか必要のないものは自宅において来るべきです。

貴重品は分けて持つ

パスポートやカードなど、買い物などで必要になるかもしれないが地下鉄に乗るときや街を歩くときに必要でないものは、小銭用の財布とは別の貴重品入れに収納し服の中にしまうようにすると安全です。

また、財布にしても現金とカード、異なるカードを別々に分けて持つことで、万が一スリやひったくりにあってもすべてを失うことがないようにリスクを分散できます。

脅されて金を出せと言われた時も現金の入った財布だけを渡すことでカード類を取られずにすむ場合もあります。

  

バックパックタイプのバッグに注意

リュックサックなどバックパックデザインのバッグは旅行には便利なものですが、後ろが見えないため防犯の観点から言うと欠点もあります。

電車やバスなど人混みの中では、こういうバッグは前で抱えるようにしたほうが安全です。

近頃は防犯対策を考えたバックパックもいろいろ出ています。背中側に貴重品ポケットがついていたり外側から見えないダブルジッパーデザインで簡単に開けられないようにしてあるものなど「盗難防止デザイン 」と書いてあるものを探すといいでしょう。

たとえば、こちらのBOPAIというメーカーのバッグは機能性がすぐれているだけでなく、デザインがカジュアルすぎずシンプルなのでいいですね。

 

地下鉄やバス、電車でドア付近に立たない

私の場合スリにあった瞬間を見届けたわけではないのですが、地下鉄に乗った時、ドア付近に立っていました。後でパリの人にアドバイスをもらったのですが、乗り物に乗るときはドア付近に立ち止まらない方がいいということです。なぜなら、ドアが閉まる直前にバッグや貴重品を取られて犯人が乗り物を飛び降りて逃げてしまうことがあるからだそうです。

観光客に見られない服装を

パリに来るのだからおしゃれなファッションに身を包んでさっそうと歩きたい気持ちはわかりますが、こぎれいな格好をしていると外国人観光客と一目でわかり、狙われる可能性が大です。特に日本人観光客はガードがゆるくお金を持っていると思われているためリスクが増えるので、なるべくそう見えないようにしましょう。

具体的には、かわいらしいスカートやワンピースなどは避け、シンプルなジーンズにスニーカーやぺたんこ靴といった地元のパリジェンヌらしいファッションがおすすめです。

また、一目でわかる高価なブランドバッグや財布もなるべく持たないようにしましょう。お金を持っていそうだと思われると犯罪のターゲットにされる可能性が増えてしまいます。

カメラを首に下げたままにしたり、道のど真ん中で地図を広げていかにも観光客然とするのも避けた方が無難です。日本人なのは隠しようがないにせよ、パリに長く住んでいる住民に見えた方がより安全です。

常に周りに気を付ける

せっかくパリに来てうきうきしたい気持ちはわかりますが、常に周りには気を配り、貴重品には特に気をつけましょう。

カフェやレストランでも持ち物は常に身の周りに置き、置引きの被害に遭わないように。街を歩くときは大股でさっさと歩くことです。

バッグは斜めがけならベターですが、ショルダーバッグの場合でもストラップをしっかりつかんで歩き、ひったくり被害を避けましょう。バッグはオープンではなく、必ずファスナーで開閉するものを選んでください。そして貴重品はファスナーを閉めたバッグ内部に入れましょう。

地下鉄や駅構内、街でも混んでいる場所では、バッグのファスナー部分を手で押さえるようにするのがいいでしょう。そして常に貴重品の存在確認をすること。日本ではよく見られる光景ですが、ズボンの後ろなどポケットに貴重品を入れるなど論外です。

盗難に遭った場合の対応

警察に被害届を提出

万が一被害にあったらどうしたらいいのでしょうか。まずは最寄りの警察署に届け出て被害届を提出することです。近くに警察署が見当たらない場合、パリの警察署リストはこちをご覧ください。

残念ながら警察に届け出たといって、なくしたものが戻ってくる可能性は低く、キャッシュはまず戻ってこないでしょう。それでもカードや身分証明書など戻ってくる可能性がないわけではありません。また、旅行保険に入っている場合、警察の被害届を提出することで保険がおりることもあります。そのためには、警察のサイン入りの被害届が必要になるので必ずもらうようにしてください。

パリ警察にはスリなどの犯罪も含め、紛失物をオンラインで報告するサービスもあります。こちらのリンクにフォームがあるので、名前やメールアドレスと共に被害状況や何をなくしたのかなどを記入してください。フランス語だけでなく英語、中国語にも対応しています。

パスポートの盗難紛失の場合

パスポートを取られてしまったらどうしたら、パリの日本大使館にすぐ届け出る必要があります。

在フランス日本大使館にはこちらから連絡してください。

在フランス日本国大使館電話番号:01.4888.6200

クレジットカード紛失

クレジットカードをなくしたら、すぐにクレジットカード会社に連絡を取り、カードの停止手続きをして不正利用されないようにしましょう。カード会社によってはカードを緊急発行してもらえたり、緊急キャッシングサービスで送金を受けることができる場合もあります。

詳しくはそれぞれのクレジットカード会社に問い合わせてください。

VISA 08-00-919-552(ビザ・グローバル・カスタマー・アシスタンス、24時間日本語対応)
 MASTER +1-636-722-7111 (24時間日本語対応、コレクトコール可)
08-00-901-387 (24時間対応、日本語不可)
JCB 00-800-0009-0009 (24時間日本語対応)
AMEX +81-3-3220-6100 (24時間日本語対応、コレクトコール可)
DINERS +81-3-6770-2796 (24時間日本語対応、ダイナースクラブ)
+81-3-6770-2801 (SuMI TRUST CLUBカード)
三菱住友VISA/MASTER 00-800-1212-1212 (24時間日本語対応)
DC 00-800-3770-1818 (24時間日本語対応)
UC 00-800-8005-80055 (24時間日本語対応)
シティバンク +81-45-330-2890 (24時間日本語対応)

※日本へのコレクトコール KDDI:08-00-99-00-81 (24時間日本語対応)

まとめ

これまで日本人がパリやローマなど海外の都市でスリやひったくりの被害に遭ったことは聞いていましたが、何となく私だけは大丈夫と思っていました。その私がスリにあってしまったのだから、油断は禁物。

せっかくの海外旅行、スリやひったくりにあったら台無しです。自分だけは大丈夫と過信せず、安全対策に気を配ってパリ滞在を楽しんでください。

イギリス・ヨーロッパ海外旅行は治安に注意:スリやひったくり事例と対策

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