行列はお好き? イギリス人と日本人の違い

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Last Updated on 2018-02-21 by ラヴリー

日本に帰った時久しぶりに会う友人と東京で待ち合わせしました。おいしいと評判のレストランがあるのでそこでランチをということで行ったのですが、長蛇の列。お腹が空いていたのでその近くにある別のお店ですませましたが、そこも定食のランチがとても美味しかったです。

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お店の行列

その後、少しショッピングをして今度はお茶をしようということになり、おしゃれでケーキも美味しいというカフェに連れて行ってくれたのですが、ここにも行列が。

それもお店の人によると多分待ち時間は30分から1時間になるだろうとのことで、私たちはあきらめましたが、それでも待っている人たちがたくさんいました。

そういえば、日本ではレストランやカフェだけでなく、人気のお菓子屋さんとかテイクアウトのお店などでもよく行列を作っていますね。

あんな風に人気店に並んででも入りたいという行列をみますが、どうしてでしょうか。

そんなに人気があるくらいだからおいしいのでしょうが、私は並ぶ時間がもったいないと思う。本当に自分が好きなお店でその日に行きたかったとしても。
並んでいる人たちはそこに行くのが初めてのようなんです、雑誌やスマホの情報を見て来たようです。
行列までできるお店に入るのが自慢になるというか。

日本での価値基準

そういえば、日本ではよくラインキングや評価を売り物にする広告を目にしますね。
「すごく売れています」「みんなが買っています」みたいな。

食べログランキングとかレビューとかが大事にされ、人気があるからいいものであるという論理が浸透しています。

ということは、日本人というのは他人の評価や行動を自分の行動の指針としているのでしょう。
心理学において「同調」と呼ばれる減少ですね、確かな選択基準がないときに多数派の行動を真似る傾向のこと。

それは他人と自分の思考はだいたい同じだという前提が無意識にあるからでしょう。
結局日本人と言うのは他の人も自分と同じような存在、同じような考え方をしていると無意識に思っているようです。

なので、自分というアイデンティティのユニーク性を自覚するよりも、集団への帰属性をもちやすいといえるでしょう。
自分は何者であるというよりは自分はどこかの会社の社員であったり、どこかの学校の学生だったり、
だれそれの奥さんであったり、だれそれちゃんのおかあさんであったり。

また、他人も人をそのような集団の一員として捉えるようです。 「XX社の山下さん」とか。

イギリス人は行列しない?

それとは対象的に、イギリス(欧米)では自分は自分で他者とはちがう独立した個人であると考えている人が多いです。
会社などでは同僚と一緒に仕事をするが、だからといってその会社への帰属意識は薄いようです。

消費行動においても、他の人に人気があっても自分には関係ない。
人は人、自分は自分であって、自分が好きなもの、欲しいものを選びます。
行列があるからと言ってその店に並んだりはしません。(イギリス人は行列が好きだけどね。)

別に、だからどちらがいいというわけではないのですが、日本人のメンタリティーのままでイギリスなんぞで暮らしていると面食らうことがあります。
私もイギリスに来た当時は慣れなかったものです。

イギリスでは意見を求められる

イギリスでは何かと「あなたはどうしたいのか」「どこに行きたいのか」「何が食べたいのか」「どう思うのか」と聞かれます。

こちらはあまり迷惑をかけたくないと思い、気をきかしたつもりで、
「特に何もないです」「あなたが行きたいところでいいです」「何でもいいです」「別に」というように答えても、満足してもらえないんです。

それで私もだんだんと自分の意見を言うようになってきて、今では言い過ぎくらいになってきました。(と、家族は多分思っている)

また、話している相手に同意できないときでも「私はそうは思わない、なぜなら。。。」というディベートができるようになってきました。
まあ、こちらの方は面倒でない程度にほどほどにしていますが。

他人の意見を尊重する

イギリスでは自分と他人の意見が違ってもそれを尊重する土壌があるので、違う意見を言ったからって喧嘩になったりはしません。

自分と他人はちがって当たり前という前提があるので、自分以外の意見に耳を貸すのですね。そして、

「あなたの言うことはわかった。でも私はこう思う、なぜなら。。。」と相手に自分の意見を理解してもらおうとします。

それには感情的に怒鳴り立てても無駄で、自分の意見を論理的に組み立てていく必要があります。

このディベートの能力が日本人には欠けているので私は努力して身につけてきました。

また日本人は往々にして、自分の意見に同意してもらえなかったら落ち込んだり怒ったりと感情的になってしまうことがあるようです。

日本人は自分と同じ集団の中で和を保ち同調することによって社会生活を営んでいるので、違う意見を表明したり理解することが難しいのでしょう。

これは、本当に身内の集団の中だけで生きていく分には問題はないのかもしれませんが、これからの国際社会、さまざまな国、異なる文化の人々と交流していくにあたっては、身につけていかなければならない技術だと思います。

日本では学校教育の場でこういう学習、訓練をする機会が少なく、先生が生徒に一方的に教えて生徒がそれを学ぶという学習方法になっていますが、学生に課題を与え、自分で考えさせ事実とともに自分の意見を論理的に主張するといったこともしていく必要があるでしょう。

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