トランプ訪日で安倍首相や天皇のおもてなし、イギリスでは反対デモ

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5月25~28日、トランプ大統領はメラニア夫人と共に国賓として日本を訪問しました。日本では日米首脳会談や新天皇皇后との会見のほか、安倍首相と共にゴルフをしたり相撲観戦といった「おもてなし」を受けました。それから1週間たった6月3~5日トランプはイギリスを訪問。エリザベス女王やメイ首相と会ったりノルマンディ上陸式典に参加予定ですが、ロンドンでは反トランプデモが計画されています。トランプ大統領に対する日本とイギリスの歓待ぶりの違いはどこに理由があるのでしょうか。


トランプ日本訪問

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トランプ大統領はメラニア夫人と5月25日に日本に到着。4日間の日程は安倍首相とのゴルフ、相撲観戦、炉端焼きレストランでの食事、新天皇皇后との会見と宮中晩餐会、日米首脳会談、北朝鮮拉致家族との面会、会場自衛隊護衛艦視察と盛りだくさんでした。

天皇皇后をはじめとする皇室メンバーや安倍首相、閣僚が出席した歓迎式典では国賓として赤いカーペットの上を歩きました。

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トランプ訪日についての海外の報道

トランプ訪日についての海外の報道で目立ったのは相撲観戦についてのものでした。相撲は海外でも人気なので、難しい説明なしでも「絵になる」ということなのでしょう。

 


相撲以外に関して語られていたのは日本、特に安倍首相の歓待ぶりです。ワシントンポストは「安倍首相ほどトランプ大統領を喜ばすのに一生懸命な国家首脳は他にいないだろう。」と語っています。安倍首相はトランプ大統領を最大限のおもてなしで対応したというのです。

日本のリーダーは日米の同盟関係を維持するために何でもやるということで、安倍首相がトランプをノーベル平和賞に推薦したというエピソードにも触れています。

ニューヨークタイムズは安倍首相がトランプのご機嫌を取るためにはどうしたらいいかを何年もかけて勉強したと伝えています。たとえば新天皇の即位についてスーパーボールの100倍も重要なのだと説明してトランプの訪日を説得したということ。その理由として日本は安全保障や貿易上米国との関係をゆるぎないものにしたいと思っているからだと。

さらに、法政大学の山口教授の声を紹介しています。「安倍首相は外交上、何の成果も得ていない。トランプの歓待ぶりはその失政を隠すための表面的なショーである。」

また別の記事ではトランプが「8月に大きな発表ができるが、夏の参院選まで待つ」とツイートしたことを伝えています。米国の農家を助けるために農産物を日本に売りつけるための関税引き下げについて約束をとりつけたものの、その発表については日本の政治事情をおもんばかり参院選のあとまで待つということのようです。

トランプ大統領夫妻が天皇皇后陛下と会見

新天皇が即位してから会見した初の外国元首となったトランプ大統領は皇居での歓迎式典のあと、天皇皇后と会見しました。オックスフォード大学で学んだ天皇と5か国語が話せる元外交官の雅子皇后が流ちょうな英語でトランプ夫妻を歓待しました。

ニューヨーク・タイムズは「トランプの訪日で雅子皇后にスポットライトが当たる」という記事で「日本国民は雅子妃がトランプ夫妻と通訳なしで会話するのに感動した。元外交官である雅子妃がそのキャリアを生かして活躍するのを期待する声があがっている。」と報道。保守的な日本社会ではそれが難しいであろうと言い添えています。

これまで「お世継ぎ」プレッシャーで精神的に不安定だった雅子皇后が今までの伝統にとらわれることなく新しい女性として公務を果たしていくことが期待されているが、日本のすべての女性にとってそれは簡単なことではないと言っているのです。

日本での反トランプデモ?

トランプ大統領は、米国内でもそうなのですが、外国に訪問するたびに抗議デモに出くわしています。これまでにフランス、ドイツ、ベルギー、フィリピンで反トランプデモが繰り広げられているのです。日本ではそういうデモはないのだろうかと不思議でしたが、小規模なデモはあったようです。規模が全然ちがいますが。

相撲観戦が行われた国技館前でもデモがあったようで、外国人が英語でツイートをアップしていました。デモをする人を警察が追いやっている様子が見られます。日本では平和裏にデモをすることができないのかもしれません。

トランプのイギリス訪問


訪日から1週間後の6月3~5日にトランプ大統領はイギリスを訪問します。

去年トランプ大統領がイギリスを訪問した時はロンドンで大規模な反トランプデモが起きました。今年も反トランプデモが予想されています。去年トランプ訪問に抗議してロンドンの空に上げられた「ベイビー・トランプ」バルーンが今年も許可されました。

サディク・カーン市長はトランプ到着前、6月2日にガーディアンにこのように寄稿しています。

トランプのイギリス訪問をレッド・カーペットで迎えるのはイギリス的ではない。
世界中に蔓延しつつある極右思想の一例を象徴するトランプの人種や宗教による差別、女性蔑視、過激な移民政策について異をとなえるべき。

カーン市長はさらに語ります。

「気持ちはわかるが大人になれ、2国間の親善のために大統領の訪問を表面上でも歓迎すべきだ」という意見もある。
私は米国を何度も訪問しているし、米国や米国民を敬愛している。
だからこそ、親友には耳に痛い意見であれ正直に伝えることにより、間違いを正して、より尊敬できる国になってほしい。

これを読んだトランプ大統領も黙っていません。イギリスに到着する前にカーン氏に対する批判ツイートを連投。ついでに、ニューヨーク市長まで批判しています。

カーン市長だけではなく、野党労働党のジェレミー・コービン党首もトランプ大統領歓迎晩餐会に出席しないという意向を表明しています。

エリザベス女王やメイ首相はトランプをもてなす予定ですが、米国人ということもありトランプ首相が会いたがっていたと言われるメーガン妃は「育児休暇中」のため、トランプ歓迎行事には出席しない意向です。メーガン妃はかねてからトランプについて人種差別をし、女性蔑視的な思想を持つと批判していたので、まあ会わない方がいいでしょう。

トランプ訪問の目的は?

歓迎されないのがわかっているのにどうしてトランプはイギリスに来るのでしょうか。今年はノルマンディー上陸作戦75周年ということでその記念式典に出席したいということもあるでしょうが、それよりもトランプにとって大切なことがあると言われています。

それは、エリザベス女王に会って親密なところを米国民や世界に見せつけたいということです。トランプ大統領は外国の皇室や王室メンバーに会うことをことさら好みます。王室を持たない米国にとって王室というものは特別な存在だからです。今回の訪問ではトランプはメラニアだけでなくその子供たちまで連れてくるということです。

外国の王室、皇室から国賓として歓迎されるということは名誉にあたいし、国家首脳として世界から尊敬されているということを米国民にアピールできる絶好のチャンス。レッドカーペットの上で天皇皇后に迎えられたり、エリザベス女王とともに馬車に乗ると言った絵になる風景を米国民に見せることがどれほど重要かということをトランプは知っています。特にこれから大統領再選に向けて選挙活動を始める彼にとっては。

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