国家ブランドインデックスランキングで日本が1位に:Future Brand Country Index

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2019年度の国家ブランド・インデックス(Future Brand Country Index)ランキングで日本は世界1位の座を獲得、5年前に続いての快挙です。その理由はどういったものなのでしょうか。世界ランキング表と共に、今回大きくランキングを下げた国もご紹介します。


フューチャー・ブランド・インデックス(Future Brand Country Index )とは?

Future Brand Country Indexとは米国ニューヨークに拠点を置くブランド・コンサルティング会社が行っている調査です。この会社では5年ごとに各国に対するブランドイメージをランキングにしており、2019年度の調査は8回目のものになります。

GDPなどの経済力やサイズ・人口などの規模によるのではなく、国をブランドとして評価した場合、各国のブランドパワーが世界的に見てどのような優位性をもっているのかを様々な指標を用いてランキングにしています。

ランキングの方法としては各国への訪問者から意見を収集して文化、経済力、観光、価値観、生活の質などの指標から各国のブランドに対する評価を分析しています。

今年はランキングを決めるにあたって世界銀行の情報も取り入れ、その上で訪問者(計2,500人)が下記の各分野において評価したスコアを加味して75ヶ国を順位づけています。

その国の目的を評価する指針として下記を評価

  • 価値観
  • 生活の質
  • ビジネス・ポテンシャル

さらに、経験を評価する指針として下記を評価

  • 伝統と文化
  • 観光
  • その国の製品とサービス

2019年 Future Brand Country Index ランキング表

1位から20位

Future Brand Index 1-20

21位から40位

Future Brand Index 21位から40位

日本が1位、その理由は?

日本は2014年に初めて1位に選ばれましたが、5年後の今回も首位の座を維持しました。前回1位になった時は技術・テクノロジーが高く評価されていましたが、今回は評価されている分野がかなり広がっています。

特にツーリズムが高く評価されており、日本を訪問したいという人が増えています。その理由として日本の文化、生活の質、自然美、伝統が世界中の人にとって魅力的にうつっているようです。

日本はSNSでもトップ10の国の中で2番目に名前が上がる国です。そして日本について話題になるのはただ一つの分野だけでなく食べ物、伝統、美術、文化など多岐にわたっているのが特徴です。

従来から評価されている技術については、ソニー、任天堂、トヨタ、日産などのブランドが高い評価を維持しています。けれども以前のように世界中に大きな力を持つ技術というよりは、国内で開発・利用されるLFA-Xやロボットなどの先端技術が関心を集めているようです。さらにユニクロ、MUJIと言ったファッションやデザイン分野でも注目されています。

日本の環境問題についての取り組みは5年前に比べて評価を伸ばしています。日本政府が温室効果ガス排出を2030年までに26%減らすと約束したことやソニーやトヨタなど民間企業の取り組みが評価されています。

2019年のラグビーワールドカップと2020年の東京五輪によって、日本ブランドはさらに強くなるだろうと予測されています。二つの国際イベントをきっかけに世界中の人が日本を訪問することによって日本の魅力を発見し、その後また行きたいと思うようになるだろうと。

生活の質、価値観、ビジネス・ポテンシャルの強みを生かして、日本という国は強力なブランドとなり、世界中から長く愛される国になる可能性があるとされています。

SNSにおける日本についての話題分野

SNSにおいて日本がどのような分野で話題になっているかを表したグラフがこちらです。

(赤で塗られているのが英語話者、黒が日本語話者のもの)

SNS Japan

これを見ると、話題性の高い分野は:

  • 様々な魅力(Range of Attractions)
  • 食べ物(Food)
  • 伝統、美術、文化(Heritage, Art & Culture)

これらが先進技術よりも関心を持たれているのがわかります。日本のブランドパワーはただ一つの分野だけに限られているのではなく、多様な分野での魅力によって支えられているのが強みです。

逆に話題性が低いのは:

  • 政治的な自由 (Political Freedom)
  • 歴史的名所 (Historical Points of Interest)
  • 自然美 (Natural Beauty)
  • 寛容性 (Tolerance)

「歴史的名所」と「自然美」の話題が少ないのはSNSというオンラインメディアの特質によるものかもしれません。SNSをあまり使わない高年齢層はこのような分野により関心があるでしょうから。

さらに、日本について東京などの都市やアニメやテクノロジーといった分野についての情報は広まっているものの、地方の自然美や歴史的な名所などについてはまだまだ知名度が低いということもあるでしょう。

言い換えると、これらの分野はまだ伸びしろがあると言え、これから外国人訪問者が増えるにつれて「発見」されていく分野だと思います。

2位以下のトップランキング国

日本に続く2位以下のランキング国はノルウェー、スイス、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、デンマーク、カナダ、オーストリア、ルクセンブルグとカナダをのぞいてはすべてヨーロッパの国でどちらかと言うと北に位置する小国が目立ちます。

これらの国はおもに自然美、生活の質において評価されています。また、政治的、社会的に安定していて健全であるというブランドイメージがあります。格差が少なく、目立った貧困問題がないのも好イメージにつながっているといえます。

前回のランキングに比べてブランドイメージを大きく改善した国にはスロヴァキア、ペルー、ハンガリー、トルコ、ルーマニアなどがあります。

ランキングを下げた国は?

さて今回大きくランキングを下げた国があります。目立つのは米国、英国、オーストラリアといった英語圏の大国です。

オーストラリアは―7ポイント、米国は―5ポイント、イギリスは―7ポイントも下がっているのです。

どうしてこんなにランキングが下がってしまったのでしょうか?

イギリスと米国に関してはBrexitやトランプ大統領の評判によって国家ブランドイメージが大きく下がってしまったようです。

さらにオーストラリア、米国、英国は不動産をはじめとするコストが高くなったことも訪問者や投資家、学生にとって魅力が少なった理由となっています。特にロンドンやニューヨークなどの都市部に旅行や仕事、留学で訪れる人にとって滞在費や生活費の高騰は魅力減の大きな要因となるでしょう。

まとめ

国のブランド・ランキングってそんなに大事なのでしょうか。

この調査を行っているブランドコンサルタントのFuture Brandは「国家にも企業のようにブランドパワーがあり、その強みを生かすことは国の将来価値を占う先行指標となる」と語ります。

国としてのブランド価値を高めることによって他国との貿易や競争力、訪問や評判において将来の競争力を強くすることができるというのです。

例えば、私たちがモンクレールのダウンコートにユニクロダウンより一桁も違うお金を支払うのはブランド力があるからですよね。モンクレールのロゴがなくても20万円払いますか?

それと同じで「日本」というブランドが強くなることによって日本製品の価値が高まるし、「日本に行きたい」と思う人が増えてくれたら国は潤いますよね。

これからも日本ブランドをよりパワフルにして、世界中の人に価値を感じてもらえる国にしたいものです。日本にはまだ国際的に知られていない魅力が全国にあるので、その強みを生かしてブランドパワーを広めていきましょう。

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