カズオイシグロ ノーベル賞 スピーチ英語 全文+動画:長崎の思い出と世界平和の願い

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Kazuo Ishiguro

Last Updated on 2018-02-20 by ラヴリー

2017年ノーベル賞文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏が授賞式のあとの晩餐会でスピーチした様子を動画でご覧ください。参考までに、スピーチの全文を英語で、また日本語訳もお読みいただけます。

イシグロ氏はスピーチで、5歳のときの長崎での思い出をもとにし、母親も被爆した長崎の原爆と世界平和への思いを語りました。

Contents

ノーベル賞授賞式でのスピーチ

ストックホルムでは、12月10日にノーベル賞の授賞式が行われ、授賞式のあとに行われた晩餐会で、受賞者が恒例のスピーチ。

文学賞を受賞したイシグロ氏はイギリスに移住する前の5歳の時の日本での体験をもとにしたスピーチをしました。

「5歳の時、長崎の家で母から『のーべるしょう』という日本語を聞き、それは『へいわ』をもたらすものだと教えてもらいました。

長崎が原爆によって被害を受けてから14年しか経っていなかった頃です。

私は子供ながらに、『へいわ』というものがとても大事なものだということがわかりました。」

と語りました。そして

「ノーベル賞というものは、小さな子供でも理解できるシンプルな教えを人々に提供するもの。

だからこそ、世界に多大な影響を与え続けているのでしょう。

この賞は、世界を分断する傾向がある今の時代に、人類が力を合わせるべきだということを教えてくれます。

そんな賞を受けることができて、たいへんうれしく思い、受賞の知らせを受けるとすぐに91歳の母に電話しました。」

ノーベル賞晩餐会の最後に行われる恒例のノーベル賞受賞者によるスピーチは、普通は軽くジョークを交えて述べることが多いのですが、カズオ・イシグロは真面目な表情で母親も被爆した長崎の原爆と世界平和への思いを語りました。

カズオ・イシグロの家族

その様子を感慨深げに見ていた奥様のローナさんとお嬢さんのナオミさんの様子も映し出されています。

今回初めて奥様を拝見したのですが、とてもきれいな方で驚きました。

若い頃も美人だったであろうという顔立ちですが、今も美しく年を重ねておられて大人の女性の美を感じさせます。

お嬢さんのナオミさんもハーフの可愛らしさを持つ魅力的な笑顔を見せていました。

スピーチのあとの映像では、ふたりとも潤んだ瞳で拍手をしていたのが印象的でした。

カズオ・イシグロの生い立ち

カズオ・イシグロは日本人の両親を持つ日本生まれですが英国籍で、5歳からずっとイギリスで育ち教育を受けました。

日本語はあまり得意ではないということで公の場では日本語を口にすることはありませんが、家族との会話などは日本語だということなので、日常会話はできるのではと思います。

下記のビデオで聞くことができるスピーチもすべて英語ですが、きれいなイギリス英語なので、聞き取りやすいと思います。

参考までに、日本語訳とスピーチの英文全文のリンクを載せていますので、それとあわせてお聞きください。

カズオイシグロ氏ノーベル賞スピーチ(日本語)

カズオ・イシグロ ノーベル賞スピーチ(英文)

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