英エリザベス女王95歳の誕生日に引退し生前退位?

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Queen

イギリスのエリザベス女王が2021年の95歳の誕生日を機に生前退位をして、チャールズ皇太子に譲位するのではないかという話が取り沙汰されています。高齢のエリザベス女王が最近公務を減らしていることや、女王の夫フィリップ殿下が95歳で公務を引退されたことなどからの推測ですが、直近では次男アンドリュー王子のエプスティーン・スキャンダルの話も引き金となっているようです。


エリザベス女王は何歳?

英エリザベス女王92歳6月の公式誕生日近衛兵パレードでお祝い

1926年4月21日生まれのエリザベス女王は現在93歳。

イギリス連邦に加盟する16カ国の君主を努め、在位期間は67年と歴代最長となっています。

一見健康で公務も精力的にこなす女王ですが、何と言っても高齢です。

これまで自らが行ってきた外国訪問などの公務をチャールズ皇太子や長女のアン王女、孫のウィリアム王子夫妻やハリー夫妻が担当するなどして、王室のメンバー全体で公務を分担して行うようになって来ています。

2016年に332もの公務を行っていた女王はその数を2018年には283に減らしているのです。

それでも、結構な数の公務ですよね。

95歳ではこれだけの公務をこなすのはしんどいのではと思いますが、これまで女王の生前退位はないだろうと言われてきました。

というのも、エリザベス女王は王女時代に国民にそう約束をしているのです。

生涯を国に捧げると誓った女王

16歳の頃から王位継承者として公務に携わっていたエリザベス王女は21歳の誕生日に英連邦国全てに向けてメッセージを送っています。

「私は、私の全生涯を、たとえそれが長かろうと短かろうと、国家に捧げることを宣言します。」

当時、彼女はまだ女王ではなく、王女でした。

それからしばらくして、父ジョージ6世が1952年に病死したのを受けて即位したエリザベス女王は当時25歳。

この「宣言」をした時も、即位した時も、自分がこんなに長生きして、これほど長い時間、王冠をかぶり続けなければならなかったことは想像しなかったのではないでしょうか。

彼女がその約束を破るからと言って誰が責められるでしょう。

フィリップ殿下は95歳で引退

エリザベス女王の夫フィリップ殿下は95歳になり健康上の理由から公務から引退することになりました。

現在98歳のフィリップ殿下は公にはほとんど姿を見せず、以前は女王と二人連れ立って参加していたシーンも見られなくなりました。

健康状態がおもわしくないと言われるフィリップ殿下が亡くなったらエリザベス女王は退位するのではないかという説も聞かれます。

けれども、エリザベス女王と何かと比較されるヴィクトリア女王が、1861年に最愛の夫アルバート公をなくした後40年間亡くなるまで女王を努めた例もあります。

21歳の時、国民に「生涯を捧げます」と約束したエリザベス女王の頭の片隅には、ヴィクトリア女王の姿があったのかもしれません。

国際的な前例は?

日本の明任天皇が82歳のとき、自ら生前退位の希望を述べ退位することになったいきさつは日本人にはおなじみですが、イギリスでは近年、健康や高齢を理由に元首が王位を譲った例は最近はありません。

(1936年にエドワード8世が離婚歴のある米国人女性との結婚を理由に退位したことはあります。)

他の国ではどうなのでしょうか。

日本やイギリスのような立憲君主制の国は他にもありますが、ヨーロッパでは、元首本人の意思を尊重するという意識が受け入れられています。

国王や女王が高齢になり公務遂行が難しくなった場合、退位するケースも見られるのです。

最近では、スペインのフアン・カルロス1世が2014年に息子のフェリペ6世に譲位しました。

また、オランダでも、1815年から現在まで即位した元首7人のうち4人が生前退位しています。4代目以降、3人の女王が高齢や健康などを理由に70代で後継者に王位を譲っているのです。

アンドリュー王子エプスティーン事件スキャンダル

ここに来てエリザベス女王が引退するのではないかという噂が流れ始めたきっかけとしては、女王の次男アンドリュー王子の問題が関係しているようです。

米国の大富豪エプスティーンは今年、未成年の少女たちへの性犯罪で有罪判決を受けたのですが、収監中に自殺してしまいました。

アンドリュー王子はこのエプスティーンと交友関係があったことで、さまざまな疑惑や憶測が広まっていました。性被害者の一人がアンドリュー王子から性行為を強要されたと述べたことが明らかになったのです。

そのような疑惑を晴らそうと思ったアンドリュー王子は今年11月中旬にBBCのインタビューを受けることに決めました。

そのインタビューで王子はエプスティーンとの交友関係について後悔していないと語り、エプスティーンの犠牲になった被害者への同情の意を表明しませんでした。

「謝罪も後悔もほとんどない」と批判される結果となったインタビューのあと、王子がパトロンとなっていたチャリティー団体から解約が相つぐという不名誉な事態に陥ってしまったのです。

それからしばらくして、アンドリュー王子が公務から引退するという発表がありました。

アンドリュー王子に王室助成金という名目で与えられる年間24万9000ポンド(約3,500万円)の報酬も付与されなくなり、これからは女王から私費で経済的援助があるのではないかと推測されます。

さらに、来年2月に行う予定だったアンドリュー王子の誕生日パーティも中止という発表です。

このパーティーは2月19日に60歳になる王子の節目のパーティのため、彼がパトロンになっていたチャリティー活動についても称える公式イベントとなる予定だったのです。

このような、アンドリュー王子を王室の主だった活動から引退させるという決断は、エリザベス女王とチャールズ皇太子が話し合った結果の処置だそうです。

何かと問題が耐えなかったアンドリュー王子ですが、エリザベス女王にとってはお気に入りっ子だったそうで、これまで甘く見てもらえていた感があります。

それを、英国王室の名誉のために厳しく処置したことは、チャールズ皇太子の意見が大きかったと言われています。

このことで、王子は「キング」になる資質を表明したと評価する向きもあるようで、これまでの不人気を挽回した感があります。

チャールズ皇太子はキングにふさわしい?

「皇太子」とはいえ、1948年生まれのチャールズ皇太子はもう71歳です。

いくら何でもそろそろキングとしての仕事をさせてくれと思うのも自然でしょう。

とはいえ、チャールズ皇太子はイギリス国民に人気がなく、それもエリザベス女王が高齢でも頑張らなければならない理由だと言われてきました。

中には、チャールズを飛ばして女王の孫に当たるウィリアム王子に王位を継承させればいいという人もいるくらいです。

離婚した後に不幸な交通事故で亡くなった故ダイアナ妃に同情する人が多い中、チャールズ皇太子はイギリス国民からの人気が今一つなのです。

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そんなチャールズですが、今回のアンドリュー王子の処置によって国民の信頼を少しは挽回することができるかもしれません。

エリザベス女王の引退は憶測?

「エリザベス女王が引退するのでは」という報道は複数のメディアで取り沙汰されていますが、今のところはデイリー・メールデイリースターメトロなどゴシップ記事の多いタブロイド紙に限られているようで、大手の一般紙やBBCなどでは報道されていません。

なので、今のところは単なるうわさに過ぎないと考えてもいいようです。

とはいえ、高齢のエリザベス女王が95歳という節目を契機に引退することはそう驚きに値することでもないでしょう。

すでに引退したフィリップ殿下と共に静かに余生を送りたいと考えても不思議はありません。

一足先に生前退位された日本の天皇皇后の例もあります。

ここまで長い一生を国のために捧げた95歳の老婦人をイギリス国民は尊敬を込めて「お疲れ様でした」と言うに違いありません。

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