日本のいいとこ悪いとこ:イギリスから一時帰国しての感想

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Japan food

Last Updated on 2019-12-27 by ラヴリー

今年は年末年始を日本で迎えるべく、イギリスから一時帰国しています。日本で生まれ育った私ですが、国を離れずっとイギリスに暮らしていると、環境や慣習などに影響され、もはやイギリス人に近い感覚になっています。そんな状態で久しぶりに日本に帰ると、ずっと暮らしていた時には気が付かなかった日本のいいところ、悪いところがいろいろと目につきます。特に批判したりおだてたりといった気もないのですが、私個人が見た中で気が付いたことをそのままつぶやいたところ反響があったので、こちらにまとめておきました。


Contents

日本の悪いところ

タバコのにおい

羽田空港について「お腹がすいた」という連れと子供と一緒に天ぷら屋さんに入るなり違和感があったのがタバコのにおいです。

イギリスでは室内全面禁煙になってから10年以上たっているため、どこに行ってもタバコのにおいに悩まされることはなくなりました。

その前はパブに行くと煙もうもうだったものですが、禁煙が導入され税金によりタバコの値段が高騰するにつれて喫煙者が激減しました。

日本はまだ喫煙者も多く、飲食店でも禁煙のところが少ないのが気になります。

カジュアルポルノの氾濫

日本では町のあちこちで子どもには見せたくないと思うポルノまがいのポスターや雑誌などが目につきます。

特にポルノに見えないアニメでも幼い顔をした女の子の胸がやたらに大きかったり、ミニスカートから下着が見えていたりと言った具合の「萌え絵」があちこちにあります。

日本以外でもポルノは存在しますが、大人が自分で選択しないと見ることができないようになっていて、専用のコーナーや店舗に隠れるように置いてあります。

日本の場合、普通のコンビニや店舗の雑誌コーナーに目を覆うような表紙が並んでいるのが異常です。

「見なければいい」と言っても、子どもの目に否応なしに入ってしまうのは仕方ありません。

私が一番問題だと思うのは、ポルノが氾濫していることではありません。

一見「かわいい」アニメが女性を性的欲望の物体として見る視線で描かれていることでそれが自然に社会に紛れ込んでいて、それを大人も子供も当たり前に思ってしまうことです。

現に、このようなことを指摘しても「何が悪いの?」と思う人が多いのがその証拠でしょう。

以前子どもの形をしたセックスロボットの記事を書いたときもそのような感想がありましたが、子どもは自分で善悪の判断ができないので、周りの大人が正しい環境を与える必要があります。

町の景観

日本の自然は大変美しく、山々が連なる風景やいつまでも続く海岸線など旅先ではっと息をのむことが度々です。

田舎ではその自然に溶け込むように棚田や段々畑が広がり瓦葺の民家がぽつぽつ建っていて、それも美しい光景です。

けれども、そういう風景は地方の何もない所にしか残っておらず、少し町へ近づくと色とりどりの大きな看板、ありとあらゆるスタイルの建物、空をおおう電線が見えてきます。

イギリスは都市計画の規制が厳しいだけでなく、一般市民も景観に対しての認識があり、自分の所有財産といえども公に見えるところでは環境に合うように体裁を整える姿勢がありますが、日本にはそれがないようです。

それでも昔は外国の影響もなく使用建材も限られていたのでそれなりに統一感があったのですが、今では伝統的な日本建築に南欧風の家やマクドナルドの看板がプラスされ、町の景観はおもちゃ箱のようです。

日本人は料理の盛り付けやパッケージデザインなど小さいものには驚くほど繊細で美しい世界を創り上げる才能を発揮するのに、景観となると無関心な人が多いのはなぜなのか、私は昔から不思議に思っています。近視と関係あるんでしょうか?

近年、日本でも重要伝統的建造物群保存地区の制度ができて各地で保存すべき地区の景観を守ろうとする動きがあるので、こういった観点が普通の人が住む普通の街にも広がったらいいなと思います。

高齢者の運転

以前はそれほど感じなかったのですが、最近日本で車の運転が危なっかしい人によく出会うようになりました。

そういう時運転手を見ると大体高齢の方です。年をとると視力も落ちるし運動神経も退化してくるので(人のことはいえませんが)、歩道を歩く通行者やサイクリストがよく見えなかったり、見えてもすぐにブレーキをかけたりすることができなくなるのは自然でしょう。

特に地方でずっと車に頼って仕事や生活をしていた人は、年をとったからと言って車を手放すのは生活習慣上不便極まることでしょう。

けれども事故を起こす前に自らの運転スキルを反省の念をもって見つめなおすことは必要だと思うし、周りの家族もアドバイスしてあげるといいでしょう。

男が威張って女は遠慮

日本にずっといるとそれが自然な風景なので当たり前に見えていたのに、イギリスから久しぶりに来ると違和感があるのが日本での男女の立ち位置です。

先日も高齢の夫婦が歩いているのに出会いましたが、ご主人が手ぶらで歩いていくあとを腰が曲がりそうな奥様が重そうな荷物を抱えてついて行っていました。

気の毒に思ってつい目を追ってしまったとき前を歩くご主人が後ろを振り向かれたので、荷物を持つのを手伝ってあげるのかと思いきや「おい、早くしろ。」と一言叫んでまた前をすたすたと歩いて行きます。

これは私が見た単なる一風景であり、それなりの事情があるのかもしれません。

でも、特に私より上の世代になると、こういうことは当たり前の風景です。

女性は男性につくすもの。男性は外で仕事をするが、家では何もせず「お茶」というだけでお茶が出てくると言った風景。

若い世代ではここまでいかないにせよ、男性の理想の彼女が「料理が上手で控えめな子」であったりして、女性に対する期待感はあまり昔と変わり映えがない感じもします。

職場でも一般社会でも女性が自分の意見を言ったり自己主張をすると「もの言う女」として嫌われたり煙たがられたりするようです。

「女性が輝く社会」と言われつつ、政治の場にも企業トップにも一向に女性が進出しないのも、女性を人間として扱わず「男の世話をするもの、下にあるもの」として見る社会の表れ。

この状況が私が日本にいた数十年前から変わっていないのは、荒波立てずに世の中を渡っていくために女性も我慢して、または無意識のうちにそれを自然なものとして受け止めているからでしょう。

日本のいいところ

久しぶりに日本に来てあら捜ししているようですが、実は日本は働くことなく消費者として過ごす分には素晴らしいところで、だから毎年イギリスくんだりから帰国するんです。

いいところについては当たり前のことが多いので下記の中からピックアップしてお話します。

サービスがいい

日本はどこに行ってもサービスが百点満点かそれ以上だったりします。

日本以外の国に旅行したり、個人輸入などで何かを買ったりした人は経験あると思いますが、外国ではこんなにいいサービスを受けることはできません。

お店で買い物するのでもサービスにむらがあり、顧客対応をする人の気分次第で 不便やいやな目をこうむることも少なくありません。

けれども、その高いサービスを享受できる陰にはそれを提供する労働者の苦労があることも忘れてはなりません。

サービスがいいのはうれしいけれども、そのせいで誰かが長時間労働しなければならなかったり、低賃金でストレスのある仕事をしなければならなかったりするなら、そこまでしなくてもいいよと私などは思います。

特に、物理的に必要もないのにただ「おもてなし」精神で要らないサービスしてくれなくてもいいなと思うのです。

例えば、ホテルでチェックアウトしたあとスタッフ一同が外に出て手を振ってお見送りしてくれなくてもいいのに、とか。

こういうのをありがたがる人がいるから仕方がないのでしょうか。

美味しいものが安く食べられる

イギリスの料理はまずいと言われますが、美味しいものもあるのです。

ただ、どこで何を食べるかによります。これはイタリアやフランスでもそうで、概して観光客が多い街ではその傾向があると思います。

どんな国に行っても有名な高級レストランに行くと満足のいくものが食べられるでしょう。

でも、日本がすごいのはどこに行っても、どんな田舎の、場末の安い食堂みたいなところに行っても、出てくる食事のスタンダードが高いことです。

ということは、庶民の食文化が発達していて日頃から美味しいものを食べているということでしょう。

私の経験では、ギリシャがこんな感じだったという気がします。(中国などもそうなのかもしれませんが、私は行ったことがないのです。)

イギリスで外食して美味しいものを食べようとするとお金がかかりますが、日本だと安い所でもそれ相応の物が食べられるので安くつきます。

お弁当やお惣菜なども安くて美味しいものが簡単に手に入るので、自分で料理をしなくても食事ができるのがうれしいですね。

イギリスだとサンドイッチとかサラダだとかになってしまい、それはそれで美味しかったりもするのですが単調になりがちです。

まとめ

日本は働かないで消費者として暮らす分にはとってもいい国です。その経験を年に数回享受できる私はとても幸せだと思います。

これからも「禁煙」店を選び、ポルノや醜い景観に目をつぶり、高齢ドライバーの運転には気を付け、威張るおじさんを避けながら、短い日本滞在を満喫したいと思っています。

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コメント

  1. yoshi より:

    恐らくあなたは未開的な日本に嫌気がさして外国に行った(外国に行ったのはそれと無関係としても、日本に嫌気がさしているのはそうだろう)のだろうが、それならば日本の事など気にせずにいれば良いものを、わざわざ日本語でツイッターやブログのようなものを書かなければいいのにと思う。
    あなたのような人はネット上に多く見られるが、その度になぜ自由なところへ到達したのに日本に気をかけ続けるのかと理解に苦しむね。
    まあ、日本が未開なのは事実だし、それをネット上で糾弾するのも自由なので、好きにすればいいのだけれど、本当に疑問なのだ。自分を苦しめた船が沈みつつあるのだから、遠くから眺めているだけにしておけばよいのにと。
    ちなみに断っておくが、私はネトウヨでもないし、日本を皮肉られて気に障ったわけでもない。むしろ私も脱出したい。

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